今日の労働裁判例
Case282 業務の拒否や社長に対する言動が解雇理由に当たるものの解雇は無効とされた事案・Sparkle事件・東京地判令4.3.30

(事案の概要)  被告会社から業務命令違反等を理由に解雇された原告労働者が、会社に対して雇用契約上の地位の確認等を求めた事案です。  会社は、原告に対して、書類の返還や電磁的記録の消去、弁護士費用605万円等の損害賠償を […]

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Case281 常駐のシステムエンジニアについて管理監督者性、事業場外みなし制の適用及び手当の固定残業代該当性が否定された事案・イノベークス事件・東京地判令4.3.23

(事案の概要)  原告労働者は、現場リーダーの仕事をしてもらうとして被告会社に中途採用されたシステムエンジニアでした。  原告は、複数の客先において常駐のシステムエンジニアとして勤務し、プロジェクトリーダーを務めることも […]

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Case280 男性上司が女性の部下をガールズバーに同行させ淫らな行為をするよう煽ったり卑わいな発言をしたこと等が不法行為に当たるとされた事案・ライフマティックス事件・大阪地判令4.2.18

(事案の概要)  本件は、原告労働者(女性)が、被告上司(男性)から多数のセクハラ・パワハラを受けたなどと主張して、被告上司及び被告会社に対して慰謝料の支払い等を求めた事案です。  このうち、被告上司が、原告をガールズバ […]

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Case279 語学教室の校長の管理監督者性が否定された事案・ビーチャイニーズ事件・東京地判令4.3.30

(事案の概要)  被告会社の経営する語学教室の校長をしていた原告労働者が、会社に残業代等を請求した事案です。  原告が管理監督者に当たるかが争点となりました。  原告のパワハラの主張は否定されています。 (判決の要旨) […]

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Case278 早出残業が常態化していた看護師についてナースステーションのパソコンのログイン時刻による残業代請求が認められた事案・埼玉県立病院機構事件・さいたま地判令4.7.29

(事案の概要)  被告法人が設置する病院において看護師をしていた原告労働者は、始業時刻から業務を行ったのでは、申し送りの時刻までにやることとされている業務を終えることができないため、始業時刻より前に業務に着手し、ナースス […]

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Case277 タイムカードで時間管理されていた営業職員について事業場外みなし制の適用が否定された事案・ヨツバ117事件・大阪地判令4.7.8

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社において営業職として外回りをしていましたが、就業規則において始業・終業時のタイムカードの打刻が義務付けられており、実際に原告は多くの日にタイムカードに打刻していました。  また、原 […]

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Case276 労基法20条所定の解雇予告を欠く解雇通知であっても通知後に所定の予告期間を経過したときに解雇の効力が生じるとした最高裁判例・細谷服装事件・最判昭35.3.11民集14.3.403【百選10版70】

(事案の概要)  被告会社は、原告労働者に対して、労基法20条の予告期間をおかず、予告手当も支払うことなく即時解雇を通知しました。  本件では、労基法20条に違反する解雇の効力が問題となりました。 ① 使用者は、労働者を […]

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Case275 雇用契約時の固定残業代の合意につき明確区分性を否定して無効としその後の固定残業代の合意も自由な意思に基づくものでないとして無効とした事案・酔心開発事件・東京地判令4.4.12労判1276.54

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社が経営する飲食店で料理長として勤務していました。  平成22年に雇用契約時に締結した雇用通知書には、給与について、休日手当ならびに深夜にかかる割増分を含み総額で月24万円とする旨が […]

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Case274 シフトを全く入れなくなったアルバイトについて退職の意思表示があったとはいえないとして雇用契約上の地位確認等が認められた事案・リバーサイド事件・東京高判令4.7.7労判1276.21

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社が運営する寿司店において期間の定めのないシフト制アルバイトとして勤務していました。  原告は、平成30年12月頃までは週6日程度勤務していましたが、シフトの勤務希望日が減少し、平成 […]

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Case273 社長と口論になった際に労働者が退職の意思表示をした事実はないとして地位確認が認められた事案・PASS-I-ONE事件・東京地判令4.4.22

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社の社長に対して、体調不良のため翌日の勤務を休みたいと伝えたことから社長と大声での口論になり、その日のうちに私物を持ち帰り、翌日以降出勤しませんでした。  その後、会社は原告に対して […]

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