有期雇用

今日の労働裁判例
Case409 有期雇用契約が民法629条1項により黙示に更新された場合には無期雇用契約に転化するとした裁判例・学校法人矢谷学園ほか事件・広島高松江支判平27.5.27労判1130.33

(事案の概要)  原告労働者Aは、被告法人と2年間の有期雇用契約(第1次契約)を締結し、平成18年4月に法人の参事として採用され、平成19年4月に法人の理事に選任されました。法人は、契約期間満了前に第1次契約を更新するか […]

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Case408 有期雇用では契約期間内の雇用継続及び賃金債権の維持への期待が高いとして休業手当との差額賃金の支払いが認められた事案・いすゞ自動車(雇止め)事件・東京高判平27.3.26労判1121.52

(事案の概要)  被告会社の工場で臨時従業員ないし派遣労働者として勤務していた原告労働者らが、リーマンショックによる経済不況に伴い雇止めされた事案で、雇止め自体は有効とされました。  雇止めに先立ち、会社は、原告らを含む […]

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Case407 日本国籍の客室乗務員について雇入れ事業所地法であるオランダ民法を適用して無期転換を認めた事案・ケイ・エル・エム・ローヤルダツチエアーラインズ(雇止め)事件・東京地判令5.3.27労判1287.17

(事案の概要)  原告ら労働者(いずれも日本国籍)は、オランダの航空会社である被告会社と有期雇用契約を締結し客室乗務員として勤務していましたが、雇止めされました。  本件は、原告らが会社に対して、オランダ民法の規定により […]

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Case406 関連会社での勤務経験を踏まえて採用された更新回数1回の労働者について更新の合理的期待を認め雇止めを無効とした事案・エヌ・ティ・ティ・コムチェオ事件・大阪地判平23.9.29労判1038.27

(事案の概要)  原告労働者は、平成13年4月から被告会社の関連会社で有期雇用契約を更新してきました。原告は、会社が関連会社の従業員に対して行った契約社員の募集に応募し、平成21年4月から会社と期間6か月の有期雇用を締結 […]

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Case405 無期雇用契約締結後に任期制が導入された大学教員の雇止めが無効とされ20%の給与減額及び降格処分も無効とされた事案・ノースアジア大学(本訴)事件・秋田地判平24.10.12労判1066.48

(事案の概要)  原告労働者は、平成15年4月に被告法人と期間の定めのない雇用契約を締結して大学教員として勤務していました。平成19年4月、法人が任期制規程を導入して任期制を導入したことから、原告は同意により任期付教員と […]

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Case404 19年間契約更新してきた語学教諭の雇止めが無効とされ従前の担当コマ数を前提とした賃金請求が認められた事案・公益財団法人東京横浜独逸学園事件・東京高判平30.8.21

(事案の概要)  原告労働者は、被告法人と有期雇用契約を締結し、法人が設置する在外ドイツ学校にて19年間語学教諭として働いていました(1年契約10回、3年契約3回)。  しかし、法人から、原告が作成した試験問題および評価 […]

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Case403 15年7か月に渡り契約更新し電話番号案内業務に従事してきたパートタイマーの整理解雇的な雇止めが労契法19条1号により無効とされた事案・エヌ・ティ・ティ・ソルコ事件・横浜地判平27.10.15労判1126.5

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社と有期雇用契約を締結し、15年7か月にわたり、1年または3か月の契約を約17回更新し、パート社員として電話番号案内業務に従事してきました。  原告は、上司から成績不良を理由に雇止め […]

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Case402 22年以上契約更新してきたアルバイトの契約は無期雇用契約とほぼ同視できるとして労契法19条1号により雇止めを無効とした事案・ジャパンレンタカー事件・名古屋高判平29.5.18労判1160.5

(事案の概要)  原告労働者は、アルバイトとして平成4年に被告会社と有期雇用契約を締結し、平成20年頃までは6か月に1回契約更新し、平成20年以降は2か月に1回契約更新し、22年以上更新を繰り返していました。  平成26 […]

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Case378 定年後再雇用において更新後の労働条件が合意できなかったことを理由とする雇止めが無効とされ従前と同一の条件で契約が更新されるとした事案・田中酸素(継続雇用)事件・広島高判令2.12.25労判1286.68

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社を定年退職した後、1年間の嘱託社員として会社に再雇用されました。原告の賃金は、暫定的に月19万円、ただし基本給と賞与については今後団体交渉によって取り決めるとされました。  会社の […]

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Case329 雇止め係争中の学校法人による残置物の撤去等が違法な自力救済に当たるとして法人や代理人弁護士に対する慰謝料請求が認められた事案・学校法人羽衣学園(羽衣国際大学・損害賠償請求等)事件・大阪高判令5.1.26労経速2510.9

(事案の概要) >学校法人羽衣学園(羽衣国際大学・地位確認)事件の原告が提起した関連事件です。  原告は、雇止めされた後も、在職中に使用していた研究室の鍵を管理し、研究室の退去を拒否していました。  法人は、原告に無断で […]

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