Case336 代表者による「この会社でしてもらう仕事はない」などの発言が労務の受領拒絶(解雇の意思表示)に当たるとして、翌日以降の労務不提供が会社の帰責事由に基づくものとされた事案・ダイワクリエイト事件・東京地判令4.3.23労経速2394.12

(事案の概要)

 原告労働者は、被告会社の代表者と口論になり、代表者から「目障りなので帰ってください。」「あなたにもうこの会社でしてもらう仕事はない。」「お前とは仕事ができないからやめろ。」などと告げられました。原告が、今後会社に来るなという意味かと確認したところ、代表者は、肯定しました(本件出来事)。

 原告は解雇されたと考えてそれ以降出社しませんでした。

 代表者は、原告に出社を促しましたが、原告が出社しないため、無断欠勤を理由に原告に対して解雇の意思表示をしました(本件解雇)。

 本件は、原告が、会社に対して、本件解雇の無効を主張して雇用契約上の地位の確認を求めるとともに、本件出来事以降の賃金の支払い等を求めた事案です。

(判決の要旨)

 判決は、本件出来事における代表者の発言は、原告による以後の労務提供の受領を拒絶する解雇の意思表示に該当するものと評価され、本件出来事以降原告が会社に対して労務を提供しなかったのは、会社からの労務の受領拒絶を受けたからであり、会社の帰責事由に基づくものであるから、原告の欠勤を理由とする本件解雇は無効であるとしました。

 また、本件出来事以降、代表者は原告に出社を促しているものの、労務の受領拒絶の事実があったことを前提としてない(したがって、当該受領拒絶を撤回する趣旨であるとも評価できない)ものであって、これによって会社が受領拒絶の状態を解消し、以後の原告による労務の提供を受領しようとする意思を表示したものとみることは困難であるとし、本件出来事以降原告が出社しなかったことは、会社の帰責事由に基づくものであるとして、会社に対して本件出来事以降の賃金の支払いを命じました。

Follow me!