Case436 市職員から市の教員に任命された者は1年間の条件附採用の対象とならないとして免職処分(採用拒否)が取り消された事案・大阪市・市教委(教員・免職処分)事件・大阪高判平20.8.29労判978.41

(事案の概要)

 原告労働者は平成10年に被告大阪市に事務職員として採用されました。原告は、仕事をしながら教員免許を取得し、平成16年3月31日に大阪市長から「願により本職を免じる」との、同年4月1日に市教委委員長から「大阪市立公立学校教員に任命する」との各辞令を受けました。また、大阪市から平成16年3月までの退職金を受給しました。

 原告は、平成16年4月に公務員に任命されたものとして、1年間の条件附採用(民間でいう試用期間)として扱われていました。

 その後原告は、学級崩壊の状態にあるクラスの担任となり、急性胃腸炎で入院したり、校長との面談で過呼吸になるなどし、平成17年3月に免職処分(本採用拒否)となりました。

 本件は、原告が大阪市に対して免職処分の取消しを求めた取消訴訟です。

(判決の要旨)

 判決は、同一地方公共団体内において任命権者を異にする異動は地公法22条所定の条件附採用には該当せず、その内容に応じて昇任、降任または転任のいずれかに該当するものであるとし、原告は1年間の条件附採用の対象とはならないとしました。

 したがって、原告を条件附採用期間の満了日をもって正式採用しないことを決定し免職する旨の本件処分は、そもそもその前提を欠き、または前提となる法解釈を誤ったものであり、違法な処分であるとして免職処分を取り消しました。

※上告

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