今日の労働裁判例
Case521 派遣先との間の労働者派遣契約が解除されたことを理由とする派遣労働者に対する整理解雇が無効とされた事案・プレミアライン(仮処分)事件・宇都宮地栃木支決平21.4.28労判982.5

(事案の概要)  本件は、派遣元である使用者との間で有期派遣労働契約を締結し、平成20年10月1日に、期間を平成21年3月31日までとして契約を更新していた本件労働者に対して、派遣先との間の労働者派遣契約が解除されたとし […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q22規律違反行為を理由とする期間途中の解雇はどのような場合に有効になるか

1 はじめに  労契法17条1項の「やむを得ない事由」が認められるためには、①客観的合理性及び②社会的相当性(労契法16条)に加えて、期間満了を待たずに直ちに雇用を終了させざるを得ない特段の重大な事由が存在することが必要 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q21労働能力の欠如を理由とする期間途中の解雇はどのような場合に有効になるか

1 はじめに  労契法17条1項の「やむを得ない事由」が認められるためには、①客観的合理性及び②社会的相当性(労契法16条)に加えて、期間満了を待たずに直ちに雇用を終了させざるを得ない特段の重大な事由が存在することが必要 […]

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今日の労働裁判例
Case520 プログラマーがソースコードの提出と引換えに金銭要求したことを重大な背信行為としつつ期間途中の懲戒解雇を性急に過ぎ無効とした事案・東京地判令元.12.26判タ1493号176頁

(事案の概要)  被告会社に有期雇用のプログラマーとして雇用された原告労働者は、①ソースコードの不提出、②勤務時間中の自動車学校への通学、③ICカードの私的利用分に係るチャージ代金の請求、④私物パソコンの業務利用、⑤批判 […]

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今日の労働裁判例
Case519 期間途中の解雇には雇用を終了せざるを得ない特段の事情を要するとして理事会と対立した校長に対する解雇が無効とされた事案・学校法人東奥義塾事件・仙台高秋田支判平24.1.25労判1046.22

(事案の概要)  原告労働者は、被告法人と平成21年4月から4年間の有期労働契約を締結し、被告法人が運営するA高校の塾長(校長に相当)として勤務していました。  しかし、原告は度々理事会や同窓会事業と対立し、理事会の決定 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q20有期労働契約の期間途中の解雇の要件は

 当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q19解雇権濫用の主張立証責任は

 解雇権濫用は、権利濫用(民法1条3項)の一種であり、規範的要件である。  『類型別Ⅱ』368頁は、解雇権濫用の要件事実について、使用者の普通解雇の抗弁に対して、労働者が再抗弁として「解雇権の行使が、客観的に合理的な理由 […]

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今日の労働裁判例
Case518 他の従業員との口論について事実確認もなく一方的に行われた期間途中の解雇を無効とし慰謝料請求も認めた事案・レラ・六本木販売事件・東京地判平28.4.15労経速2290.14

(事案の概要)  原告労働者は、平成12年4月に被告会社に正社員として入社し、平成16年9月まで勤務していました。原告は、結婚、出産を経て、再度会社で働くことになりました。会社では全従業員が正社員でしたが、育児の関係で原 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q18解雇権濫用法理とは

 解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。 労契法16条  これは、判例上形成された解雇権濫用法理が、平成15年労基法改正により労基法上に明 […]

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今日の労働裁判例
Case517 派遣元事業者と労働者との間の業務委託契約の実質が労働契約に当たり契約解除が期間途中の解雇に当たり無効であるとした事案・ハンプテイ商会ほか1社事件・東京地判令2.6.11労判1233号26頁

(事案の概要)  原告労働者は、派遣元事業者とソフトウェアに関する業務委託契約等を締結し、派遣先事業者でA社向けカスタマイズ業務を行っていました。  派遣元事業者は、原告に対して、業務委託契約の期間途中に、契約解除すると […]

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