損害賠償
Case239 市の責任者が記者に対してした性的暴行やその後の二次被害防止義務違反について国賠法上の責任が認められた事案・長崎市事件・長崎地判令4.5.30
(事案の概要) 原告(女性)は、訴外会社に勤務する記者でした。原告は、被告長崎市の平和記念式典(本件式典)の取材に関連して、長崎市の原爆被爆対策部長であったC部長から、同意のない性的暴行(本件暴行)を受けました。 C部長 […]
Case67 溶接作業員の石綿ばく露につき使用者の安全配慮義務違反が認められた事案・日立パワーソリューションズ事件・横浜地横須賀支判令3.8.30労判1255.39
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社に入社した昭和36年9月から少なくとも昭和54年12月頃まで、電気溶接作業の際に狭い場所に入り込んで作業することがあり、部品の予熱や保温のために保温材として布状の石綿(アスベスト) […]
Case61 遅刻を理由とする出勤停止処分が無効とされた事案・不二タクシー事件・東京地判令3.3.26労判1254.75
(事案の概要) タクシー運転手である原告労働者は、13回にわたって遅刻をしたとして、出勤停止14日の懲戒処分を受けました。本件は、原告が、本件懲戒処分の無効の確認及び、出勤停止期間の賃金等の支払を求めた事案です。 (判 […]
Case57 元代表取締役につき未払残業代約1000万円相当の損害賠償責任を認めた事案・エイシントラスト元代表取締役事件・宇都宮地判令2.6.5労判1253.138
(事案の概要) 原告は、会社を退職後、会社を被告として残業代請求訴訟を提起し、被告の欠席判決により、会社に約1000万円の支払を命じる判決が確定しました。 しかし、判決確定後も会社が残業代を支払わないため、原告が会社 […]
Case50 組合員らの言動を理由とした出勤停止処分及び転勤命令が無効とされた事案・長崎自動車事件・福岡高判令2.11.19労判1238.5
(事案の概要) バス運転者であり同一の営業所に配属されていた原告らは、会社から各労働組合に対する担当車両の配分に関する、原告らと異なる労働組合に加入する従業員に対する「バスを取った。」等の言動を理由に出勤停止の懲戒処分 […]
Case49 育休明けの役割グレードの引下げ及び役割報酬の減額を無効とした事案・コナミデジタルエンタテインメント事件・東京高判平23.12.27労判1042.15
(事案の概要) 原告は、育児休業後に復職したところ、担当職務の変更、これに伴う役割グレードの引き下げ、これに伴う報酬グレードの引下げによる役割報酬の減額(550万円→500万円)を受け、成果報酬をゼロと査定されたことに […]
Case43 学生に対する発言等を理由とする懲戒解雇及び懲戒降格処分が無効とされた事案・学校法人國士館ほか事件・東京地判令2.10.15労判1252.56
(事案の概要) 原告A 大学教授である原告Aは、卒論研修に参加した学生28名に対して、急逝したK教授について「学長に殺されたと思っています。」などと発言したことなどを理由に被告法人から懲戒解雇(予備的に普通解雇の主張。 […]
Case41 石綿被害につき一人親方の保護を認めた最高裁判例・建設アスベスト訴訟(神奈川)事件・最判令3.5.17労判1252.5
(事案の概要) 石綿(アスベスト)含有建材から生ずる石綿粉じんにばく露したことにより石綿関連疾患(中皮腫等)を発症した建設作業従事者やその遺族が、国に対して、石綿粉じんにばく露することを防止するために労働安全衛生法(安 […]
Case39 准教授から事務職員への職種変更命令を無効とした事案・学校法人日通学園(大学准教授)事件・千葉地判令2.3.25労判1243.101
(事案の概要) 大学准教授として勤務していた原告は、自律神経機能不全症の診断で休職した後、復職可能の診断書を提出して大学に復職を求めましたが、3回にわたり休職の延長を命じられたのち、事務職員として復職させる旨の職種変更 […]
Case31 部下がメモをとることを制限したこと等がパワハラと認められた事案・長崎県ほか(非常勤職員)事件・長崎地判令3.8.25労判1251.5
(事案の概要) 長崎県の非常勤職員として任用された原告(女性)が、配属先の直属の上司(男性)から度重なるセクハラ及びパワハラを受け、適応障害を発症して労務提供が不能になったと主張して、長崎県及び上司に対して損害賠償(予 […]