Case26 無期転換逃れの雇止めを無効とし無期転換を認めた事案・公益財団法人グリーントラストうつのみや事件・宇都宮地判令2.6.10労判1240.83

(事案の概要)

 原告は、平成24年11月1日、法人との間で雇用期間を平成25年3月31日までとする非常勤嘱託員の労働契約を締結し、無期転換ルールが施行された平成25年4月1日以降、計5回にわたり、雇用期間を1年とする契約更新を繰り返してきました。原告は、平成30年4月1日の契約更新を申し込みましたが、法人は無期転換ルールが適用されてしまうと宇都宮市の人事基準に反することを理由に更新を拒絶し、平成30年3月31日付で原告を雇止めしました。

 原告は、平成30年4月1日に契約が更新されていれば無期転換権が発生していたことから、本件雇止め後に法人に対して無期転換の申し込みをし、無期労働契約の成立を主張しました。

(判決の要旨)

 判決は、原告の業務実態が基幹的業務に関する常用的なものとなっていたこと、1年という雇用期間が雇止めを容易にするためだけの名目的なものになりつつあったこと、更新手続きも原告の意向確認を行うだけの形式的なものに変じていたことなどから、原告には契約更新に対する合理的な期待が生じていたとしました。

 また、本件雇止めは法人の財政基盤を理由としてなされた人員整理的な雇止めであるとして、整理解雇の法理を適用し、本件雇止めを無効とし、無期労働契約の成立を認めました。

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