2023年4月

今日の労働裁判例
Case318 同僚従業員による暴力を含む継続的なハラスメントについて会社の安全配慮義務違反が認められた事案・東海交通機械事件・名古屋地判令4.12.23労経速2511.15

(事案の概要)  原告労働者は、先輩である被告従業員から、日常的に以下のような行為を受けていました。 ・原告の作成する書類に誤りが多いことや書類の作成が遅れることから、間違いを生じさせないために行うべきことを紙に書かせて […]

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Case317 客観的合理的理由を欠く定年後再雇用拒否を無効とし雇用契約上の地位確認を認めた事案・函館バス事件・函館地判令4.12.13

(事案の概要)  被告会社の就業規則は、定年後再雇用について、労使協定の定めるところにより引き続き勤務することを希望し、かつ、労使協定により定めた再雇用適性基準を満たしている従業員については再雇用するとしていました。   […]

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Case316 会社がタイムカードを所持していないとは考え難いとして会社にタイムカードの提出を命じた事案・JYU-KEN(文書提出命令)事件・東京高決令4.12.23労経速2512.18

(事案の概要)  残業代請求訴訟の原告労働者が申し立てた文書提出命令申立事件です。  被告会社は、従業員の出退勤時刻を、サイボウズのタイムカードにより管理していました。原告は、タイムカードの一部を印刷して証拠提出しました […]

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Case315 銀行の元営業本部パーソナル・バンク長に対する懲戒解雇が無効とされた事案・スルガ銀行事件・東京地判令4.6.23労経速2503.3

(事案の概要)  原告労働者は、銀行である被告会社において執行役員や営業本部パーソナル・バンク長を歴任していましたが、会社から、以下の理由により懲戒解雇されました。 ①パーソナル・バンク長という強い立場から審査部門に強い […]

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Case314 時間外手当が増えるとその分調整手当が減る賃金体系において労基法37条の割増賃金の支払いがあったとはいえないとした最高裁判例・熊本総合運輸事件・最判令5.3.10労判1284.5

(事案の概要)  トラック運転手である原告労働者が、被告会社に対して残業代請求した事案です。  原告が入社した当時、会社では歩合給的に月の賃金総額を決定した上で、賃金総額から基本給と基本歩合給を差し引いた額を時間外手当と […]

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Case313 契約書を交わすことなく締結された契約が業務委託契約ではなく労働契約であるとして会社による一方的な契約解消が無効とされた事案・TWS Advisors事件・東京地判令4.3.23労経速2507.28

(事案の概要)  原告労働者は、契約書を交わすことなく被告会社と本件契約を締結し、主として不動産取引業務を行っていました。  会社は、本件契約が土地の仕入れを委託内容とする業務委託契約であるとして、一方的に本件契約を解消 […]

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Case312 週40時間を超えるシフトによる変形労働時間制を無効とし事実上強制されたセミナーの受講時間が労働時間に当たるとした事案・ダイレックス事件・長崎地判令3.2.26労判1241.16

(事案の概要)  原告労働者が、変形労働時間制の無効を主張して会社に対して残業代請求した事案です。  被告会社の就業規則では、所定労働時間は1か月を平均して1週間40時間とすること、その所定労働時間、所定労働日ごとの始業 […]

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Case311 月131時間14分相当の固定残業代の定めが公序良俗に違反し無効であるとされた事案・木の花ホームほか1社事件・宇都宮地判令2.2.19労判1225.57

(事案の概要)  本件は、原告労働者が、被告会社ら(転籍前後に2社)に対して、固定残業代及び変形労働時間制の無効を主張して残業代請求した時間です。  被告らでは、職務手当が月131時間14分相当の固定残業代であるとされて […]

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Case310 会社が従業員に対してヘイトスピーチ等を含む資料を配布するなどした行為が在日韓国人である原告に対する不法行為にあたるとした事案・フジ住宅ほか事件・大阪高判令3.11.18労判1281.58

(事案の概要)  被告会社は、2年以上に渡り、従業員に対する教育と称して、中国・韓国・北朝鮮の国籍や民族的出自を有する者に対して「死ねよ」「嘘つき」「卑劣」「野生動物」などの文言を用いて侮辱するものを含む文書を配布してい […]

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Case309 屋外建設作業に従事する者との関係で国と建材メーカーの責任を否定した最高裁判例・建設アスベスト訴訟(京都)事件・最判令3.5.17労判1259.33

(事案の概要)  石綿(アスベスト)含有建材から生ずる石綿粉じんにばく露したことにより石綿関連疾患(中皮腫等)を発症した建設作業従事者やその遺族が、国に対して、石綿粉じんにばく露することを防止するために労働安全衛生法(安 […]

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