2024年7月
Case523 労働者派遣契約の中途解約を理由とする解雇を無効とし不就労について派遣元に民法536条2項の帰責性が認められるとした事案・ワークプライズ(仮処分)事件・福井地決平21.7.23労判984.88
(事案の概要) 本件労働者ら4名は、使用者である派遣元と有期雇用契約を締結し、派遣先に派遣されていました。 派遣元は、派遣先の経営状態に起因する労働者派遣契約の中途解約を理由に、本件労働者らを期間途中に解雇しました。 […]
Case522 登録型派遣契約の解雇についても一般の解雇と何ら異なるものではないとして期間途中の整理解雇を無効とした事案・アウトソーシング事件・津地判平22.11.5労判1016.5
(事案の概要) 本件は、平成19年12月3日に派遣元である本件使用者との間で有期の登録型派遣労働契約を締結し、最終の雇用期間は平成21年3月31日までであった本件労働者に対して、新規派遣先を紹介するのが困難であるとして […]
Case521 派遣先との間の労働者派遣契約が解除されたことを理由とする派遣労働者に対する整理解雇が無効とされた事案・プレミアライン(仮処分)事件・宇都宮地栃木支決平21.4.28労判982.5
(事案の概要) 本件は、派遣元である使用者との間で有期派遣労働契約を締結し、平成20年10月1日に、期間を平成21年3月31日までとして契約を更新していた本件労働者に対して、派遣先との間の労働者派遣契約が解除されたとし […]
【解雇事件マニュアル】Q22規律違反行為を理由とする期間途中の解雇はどのような場合に有効になるか
1 はじめに 労契法17条1項の「やむを得ない事由」が認められるためには、①客観的合理性及び②社会的相当性(労契法16条)に加えて、期間満了を待たずに直ちに雇用を終了させざるを得ない特段の重大な事由が存在することが必要 […]
【解雇事件マニュアル】Q21労働能力の欠如を理由とする期間途中の解雇はどのような場合に有効になるか
1 はじめに 労契法17条1項の「やむを得ない事由」が認められるためには、①客観的合理性及び②社会的相当性(労契法16条)に加えて、期間満了を待たずに直ちに雇用を終了させざるを得ない特段の重大な事由が存在することが必要 […]
Case520 プログラマーがソースコードの提出と引換えに金銭要求したことを重大な背信行為としつつ期間途中の懲戒解雇を性急に過ぎ無効とした事案・東京地判令元.12.26判タ1493号176頁
(事案の概要) 被告会社に有期雇用のプログラマーとして雇用された原告労働者は、①ソースコードの不提出、②勤務時間中の自動車学校への通学、③ICカードの私的利用分に係るチャージ代金の請求、④私物パソコンの業務利用、⑤批判 […]
Case519 期間途中の解雇には雇用を終了せざるを得ない特段の事情を要するとして理事会と対立した校長に対する解雇が無効とされた事案・学校法人東奥義塾事件・仙台高秋田支判平24.1.25労判1046.22
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人と平成21年4月から4年間の有期労働契約を締結し、被告法人が運営するA高校の塾長(校長に相当)として勤務していました。 しかし、原告は度々理事会や同窓会事業と対立し、理事会の決定 […]
【解雇事件マニュアル】Q20有期労働契約の期間途中の解雇の要件は
当事者が雇用の期間を定めた場合であっても、やむを得ない事由があるときは、各当事者は、直ちに契約の解除をすることができる。この場合において、その事由が当事者の一方の過失によって生じたものであるときは、相手方に対して損害賠 […]