2024年10月

今日の労働裁判例
Case545 使用者には労災支給決定に対する取消訴訟の原告適格がないとした最高裁判例・国・札幌中央労基署長(一般財団法人あんしん財団)事件・最判令6.7.4労判1315.5

(事案の概要)  使用者である原告法人が、被告国に対して、札幌中央労基署がした労災支給決定の取消しを求めた取消訴訟です。  そもそも使用者が労災支給決定に対する取消訴訟の原告適格を有するかが争点となりました。  法人は、 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q48試用期間とは

 使用者が労働者を採用する際に、入社後1か月から6か月程度を試用期間とし、当該期間中に従業員としての適格性を観察して本採用するか否かを決定することがある。  このような試用期間の性質について、三菱樹脂事件・最大判昭48. […]

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今日の労働裁判例
Case544 上司らのいじめによる自殺について使用者の安全配慮義務違反が認められた事案・誠昇会北本共済病院事件・さいたま地判平16.9.24労判883.38

(事案の概要)  本件労働者は、被告法人が運営する病院において、被告上司の下で看護師として働いていました。  本件労働者は、3年近く、被告上司らから、①仕事でミスをしたときに乱暴な言葉を使ったり、手を出したりする、②家の […]

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今日の労働裁判例
Case543 技能実習生の在留資格変更手続きができなかったことについて会社と監理団体の説明義務違反が認められた事案・佐山鉄筋工業・海外事業サポート協同組合事件・大阪地判令5.9.28労判1314.80

(事案の概要)  ベトナム国籍の原告労働者は、技能実習生として、被告会社と雇用期間を平成30年7月から令和3年6月とする雇用契約を締結し、被告会社で働いていました。  原告の技能実習第1号ロの在留資格に基づく在留期間は令 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q47公益通報をしたことを理由とする解雇の無効とは

(公益通報者保護法2条)  この法律において「公益通報」とは、次の各号に掲げる者が、不正の利益を得る目的、他人に損害を加える目的その他の不正の目的でなく、当該各号に定める事業者(法人その他の団体及び事業を行う個人をいう。 […]

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今日の労働裁判例
Case542 飲食店の店員についてランチタイムとディナータイムの間も業務が発生し休憩することができなかったとされた事案・月光フーズ事件・東京地判令3.3.4労判1314.99

(事案の概要)  本件は、被告会社が経営するお好み焼き店で社員ないしアルバイトとして勤務していた原告ら労働者2名が、会社に対して残業代や未払賃金の請求をした事案です。  争点は、賃金減額の有効性、住宅手当の除外賃金該当性 […]

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今日の労働裁判例
Case541 税理士会支部の役職者による事務員に対する同意のない性的行為及び支部の事後対応が不法行為に当たるとされた事案・東京税理士会神田支部ほか事件・東京高判令6.2.22労判1314.48

(事案の概要)  原告労働者(女性)は、東京税理士会の被告支部で事務局職員として働いていました。  原告は、被告支部に所属する被告部長(税理士、男性)の誘いで、2人で居酒屋で飲食した後、被告部長の事務所に行きました。被告 […]

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今日の労働裁判例
Case540 総合職にのみ社宅制度を適用し一般職に適用しないことが女性労働者に対する間接差別に該当するとされた事案・AGCグリーンテック事件・東京地判令6.5.13労判1314.5

(事案の概要)  女性である原告労働者は、平成20年7月から被告会社で一般職の正社員として勤務していました。  会社では、転勤がある総合職には社宅制度があり、転勤のない一般職には社宅制度がありませんでした(代わりに住宅手 […]

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今日の労働裁判例
Case539 上司が市の職員同士の交際に不当に介入したことが国賠法上違法とされた事案・豊前市(パワハラ)事件・福岡高判平25.7.30

(事案の概要)  離婚歴があり独身であった原告労働者は、平成20年4月に被告豊前市の同じ課で働く女性Aと交際を開始しました。Aは同年7月に別の課に異動になりました。  同月、原告はB課長に呼び出され、市民から「Aと男性が […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q46不当労働行為としての解雇の禁止とは

 労組法7条1号は、使用者が、労働者が労働組合の組合員であること、労働組合に加入し、もしくはこれを結成しようとしたこともしくは労働組合の正当な行為をしたことの故をもって、当該労働者を解雇し、その他これに対して不利益な取扱 […]

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