今日の労働裁判例

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Case508 3か月間具体的な業務を与えなかったことが使用者の裁量権を逸脱するものであるとして精神障害の業務起因性が認められた事案・国・広島中央労基署長(中国新聞システム開発)事件・広島高判平27.10.22労判1131.5

(事案の概要)  労災不支給決定に対する取消訴訟です。  原告労働者は、本件会社においてシステム運用の業務を行っており、マシンルーム(セキュリティ室およびサーバー室)への入室を認められていました。  原告がうつ病により休 […]

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Case507 医師をすべての臨床担当から外したことが病院の合理的な裁量の範囲を逸脱した違法な差別的処遇に当たるとされた事案・学校法人兵庫医科大学事件・大阪高判平22.12.17労判1024.37

(事案の概要)  原告労働者は、15年以上勤務医としての他院で働き、平成2年から被告法人が設置する本件病院において耳鼻咽喉科の医師として勤務していました。  しかし、法人は、平成6年1月から原告に本件病院の診察を一切担当 […]

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Case506 解雇予告義務違反の即時解雇の効力につき選択権説に立って労働者の解雇予告手当の請求権を認めた裁判例・宇田工業事件・大阪地判昭60.12.23労判467.74

(事案の概要)  原告労働者は、昭和57年9月、被告会社から、経営困難に陥り裁判所へ和議申請(民事再生)をしたことを理由に即時解雇され、解雇予告手当も支払われませんでした。  会社は、和議申請の直前の昭和57年5月に退職 […]

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Case505 懲戒処分ではない日勤教育について必要かつ相当とはいえず使用者の裁量権を逸脱したものとして違法とされた事案・JR西日本(森ノ宮電車区・日勤教育等)事件・大阪高判平21.5.28労判987.5

(事案の概要) 1 日勤教育  原告労働組合の組合員である運転士の原告Aは、電車の運転中に停止位置を行き過ぎて自動ブレーキが作動したにもかかわらず、無断でこれを復帰させ、この事実を報告しないまま一旦退社し、午後になって係 […]

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Case504 業務に起因する精神疾患を発症した状況で送信された上司及び取引先に対するメールを理由とする降格処分が無効とされた事案・セントラルインターナショナル事件・東京高判令4.9.22労判1304.52

(事案の概要)  原告労働者の上司であるA部長は、昼前に出勤することや早い時間に退社することが多かったため、原告は、A部長の勤務態度についてA部長や専務に抗議するなどしていました。  しかし、特別改善等が見受けられず、A […]

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Case503 配車係がけん引運転手に対して出張手当等が付く配車を止めたことが合理的な裁量を逸脱し違法であるとされた事案・向島運送ほか事件・横浜地判令5.3.3労判1304.5

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社においてけん引運転手として勤務していました。  原告は、被告配車係の決定に従い、出張手当及び早出手当が付く配車(出張等配車)を受け、両手当を合計して月平均約13万円の手当を受けてお […]

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Case502 下請会社の後継ぎである養成社員の長時間労働及び上司からのパワハラについて会社に勤務管理義務及びパワハラ防止義務違反が認められた事案・日本土建事件・津地判平21.2.19労判982.66

(事案の概要)  建設業を営む被告会社の下請会社の後継ぎ息子であった本件労働者は、養成社員として被告会社に入社してから2か月足らずで過酷な本件現場に配属されました。  本件労働者は連日長時間労働をしていましたが、被告会社 […]

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Case501 教員に対する長年の仕事外しや他の職員からの隔離、賃金差別が不当労働行為等に当たるとして慰謝料600万円が認められた事案・松蔭学園事件・東京高判平5.11.12

(事案の概要)  原告労働者は、昭和48年から被告法人が運営する本件高校で専任教諭として勤務していました。原告は、昭和49年から若手教師間で労働条件の改善等を議論する学習会をはじめ、昭和55年4月には労働組合を結成し、昭 […]

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Case500 カルテの記載は信用性が高いとして上司による侮辱的な叱責や休職を妨害する言動を認定し不法行為の成立を認めた事案・サントリーホールディングスほか事件・東京高判平27.1.28

(事案の概要)  原告労働者は、被告上司から繰り返し厳しい注意指導を受け、うつ病にり患して精神科を受診しました。原告は、医師に対して、被告上司から「新入社員以下だ。もう任せられない。」などと言われたこと、被告上司は誰にで […]

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Case499 既に組合を脱退した者に対する権利利益の回復を求める組合の不当労働行為救済申立てについて救済利益が認められた事案・明輝製作所事件・東京高判昭63.8.31労判527.34

(事案の概要)  不当労働行為救済命令に対して、組合と会社の双方が取消訴訟を提起した事案です。  原告会社は、原告労働組合に所属する組合員ら6名に対して、本来の仕事を行わせず倉庫整理や屋根のペンキ塗り等の雑作業を命じたり […]

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