内定
【解雇事件マニュアル】Q68契約締結上の過失を認めた裁判例は
1 コーセーアールイー(第2)事件・福岡高判平23.3.10労判1020号82頁 同判決は、使用者が経営状態や経営環境の悪化を認識しながら新卒者採用を断念せず、新卒者に対して採用内々定を出し採用内定通知書交付の日程調整 […]
【不当解雇、契約締結上の過失】Case581 学部新設のための教員審査に合格した労働者を不採用としたことが不法行為に当たるとした事案・学校法人東京純心女子学園(東京純心大学)事件・東京地判平29.4.21労判1172.70
(事案の概要) 原告労働者ら2名は、被告学校法人から、A学部設置への協力や同学部教員としての採用を打診され、これに協力することとしました。原告1は、A学部設置前の1年間、職場の大学から被告法人への出向の形で、A学部設置 […]
【解雇事件マニュアル】Q67契約締結上の過失とは
採用内定や採用内々定が労働契約に当たらない場合、労働者は使用者による一方的な内定取消し又は内々定取消しの責任を問えないのであろうか。 採用内々定や採用内定など労働契約の締結に至る過程で、なお労働契約が成立しておらず契 […]
【不当解雇、契約締結上の過失、損害賠償】Case579 待遇面で合意できず雇用契約締結に至らなかったことについて契約締結上の過失が認められた事案・ユタカ精工事件・大阪地判平17.9.9労判906.60
(事案の概要) 銀行で支店長等を歴任していた原告労働者は、被告会社から経営再建への協力を要請され、被告会社への転職を決意しましたが、被告会社から待遇の話はありませんでした。原告が銀行に退職届を提出した後、被告会社は、原 […]
【不当解雇、契約締結上の過失、損害賠償】Case577 採用の勧誘をうけたため前職を退職し職を失ったことにつき逸失利益の賠償を認めた事案・かなざわ総本舗事件・東京高判昭61.10.14金融商事判例767.21
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社から幹部社員としての採用の勧誘を受けました。原告は、被告会社へ入社するため、当時取締役・総務部長として勤めていた前職を退職することとし、被告会社はそのことを認識しながらこれを制止し […]
【解雇事件マニュアル】Q66採用内々定とは何か
新卒採用の過程において、採用内定日より前に使用者が学生に採用内々定を表明し、採用内定日に正式に書面で採用内定を通知するという慣行がある。学生が、よりよい就職先を求めて、複数の使用者から採用内々定を得ることもある。 こ […]
【不当解雇、内定取消し】Case376 採用面接においてHIV感染の事実を告げなかったことなどを理由とした内定取消しが違法とされた事案・社会福祉法人北海道社会事業協会事件・札幌地判令1.9.17労判1214.18
(事案の概要) 社会福祉士である原告労働者は、病院を運営する被告法人から内定を得たものの、採用面接における質問に対してHIVに感染している事実を告げなかったことなどを理由に内定を取り消されました。法人は、運営する病院か […]
【不当解雇、内定取消し】Case367 違法な内定取消しがなければ試用期間3か月は雇用されていたはずとして給与3か月分の逸失利益が損害として認められた事案・World LSK事件・東京地判平24.7.30労経速2154.24
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社の中途採用の面接を受け、給与月額50万円、試用期間3か月という条件で内定を得たため、前職場に退職届を提出しました。 ところが、原告は、就労開始予定日の翌日になって、突然被告の副社 […]
【不当解雇、内定取消し】Case359 内定者に入社前研修を命じる根拠はなく入社前研修への不参加を理由とする内定取消しは違法であるとした事案・宣伝会議事件・東京地判平17.1.28労判890.5
(事案の概要) 原告は、大学院で博士号取得のための研究をしながら被告会社の新卒採用に応募し採用内定を得ました。会社は、原告に対して入社前研修への参加や課題を求めましたが、原告は研究に専念するため入社前研修に一部参加しま […]
【不当解雇、内定取消し】Case356 在日朝鮮人に対する本籍や氏名等の虚偽申告を理由とする内定取消し及び懲戒解雇が国籍による差別に当たるとして違法無効とされた事案・日立製作所事件・横浜地判昭49.6.19労判206.46
(事案の概要) 在日朝鮮人である原告労働者は、被告会社の雇用期間2か月の臨時工に応募し内定を得ましたが、提出した履歴書に通称名を記載し本籍等を偽り、面接官にも履歴書記載の氏名や本籍が真実であると回答しました。 原告が […]