パワハラ

今日の労働裁判例
Case541 税理士会支部の役職者による事務員に対する同意のない性的行為及び支部の事後対応が不法行為に当たるとされた事案・東京税理士会神田支部ほか事件・東京高判令6.2.22労判1314.48

(事案の概要)  原告労働者(女性)は、東京税理士会の被告支部で事務局職員として働いていました。  原告は、被告支部に所属する被告部長(税理士、男性)の誘いで、2人で居酒屋で飲食した後、被告部長の事務所に行きました。被告 […]

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今日の労働裁判例
Case539 上司が市の職員同士の交際に不当に介入したことが国賠法上違法とされた事案・豊前市(パワハラ)事件・福岡高判平25.7.30

(事案の概要)  離婚歴があり独身であった原告労働者は、平成20年4月に被告豊前市の同じ課で働く女性Aと交際を開始しました。Aは同年7月に別の課に異動になりました。  同月、原告はB課長に呼び出され、市民から「Aと男性が […]

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今日の労働裁判例
Case537 産業医が保健師との定例ミーティングを中止及び廃止したこと並びに無視や差別的な対応をしたことが違法なパワハラに当たるとされた事案・任天堂ほか事件・京都地判令6.2.27労判1313.5

(事案の概要)  原告労働者2名は、派遣会社A社に雇用され、紹介予定派遣として、被告会社の健康相談室において保健師として働いていました。  原告らは、健康相談室における上司に当たる被告産業医から定例ミーティングの中止及び […]

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今日の労働裁判例
Case536 上司が部下の財布と通帳の中身を点検したことや出社確保のために携帯電話や運転免許証を預かった行為が違法とされた事案・コスモアークコーポレーション事件・大阪地判平25.6.6労判1082.81

(事案の概要)  原告労働者は、平成21年3月から平成23年6月27日まで、被告会社において美容器具の営業を行っていました。  原告は、会社に入社後、金融業者から借金をしていました。それを知った被告上司は、返済の指導のた […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q42労働施策総合推進法によるパワハラに関する相談や援助及び調停の申請を理由とする解雇の禁止とは

1 パワハラに関する言動に起因する問題に関する雇用管理上の措置等(労働施策総合推進法30条の2) (労働施策総合推進法30条の2)  事業主は、職場において行われる優越的な関係を背景とした言動であつて、業務上必要かつ相当 […]

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今日の労働裁判例
Case513 募集要項の記載から無期雇用契約の成立を認定したうえ有期雇用への変更合意を否定し労働者の「退勤」のツイートを終業時刻と認定した事案・司法書士法人はたの法務事務所事件・東京高判令5.3.23労判1306.52

(事案の概要)  原告労働者は、被告法人が求人サイトに掲載していた庶務事務の募集要項をみて、これに応募しました。募集要項には、「雇用形態 正社員」「試用期間3か月」と記載されていました。原告は、採用面接において法人から雇 […]

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今日の労働裁判例
Case511 上司による「主任失格」などの叱責や結婚指輪を外せとの命令がパワハラに当たるとしてうつ病発症及び自殺の業務起因性が認められた事案・名古屋南労基署長(中部電力)事件・名古屋高判平19.10.31労判954.31

(事案の概要)  労災不支給決定に対する取消訴訟です。  本件労働者は、平成11年8月に所属する環境整備課の主任(管理職ではないが、一般職の最高職)に昇格しました。  本件労働者の上司であるAは、本件労働者に対して、「主 […]

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今日の労働裁判例
Case508 3か月間具体的な業務を与えなかったことが使用者の裁量権を逸脱するものであるとして精神障害の業務起因性が認められた事案・国・広島中央労基署長(中国新聞システム開発)事件・広島高判平27.10.22労判1131.5

(事案の概要)  労災不支給決定に対する取消訴訟です。  原告労働者は、本件会社においてシステム運用の業務を行っており、マシンルーム(セキュリティ室およびサーバー室)への入室を認められていました。  原告がうつ病により休 […]

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今日の労働裁判例
Case507 医師をすべての臨床担当から外したことが病院の合理的な裁量の範囲を逸脱した違法な差別的処遇に当たるとされた事案・学校法人兵庫医科大学事件・大阪高判平22.12.17労判1024.37

(事案の概要)  原告労働者は、15年以上勤務医としての他院で働き、平成2年から被告法人が設置する本件病院において耳鼻咽喉科の医師として勤務していました。  しかし、法人は、平成6年1月から原告に本件病院の診察を一切担当 […]

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今日の労働裁判例
Case502 下請会社の後継ぎである養成社員の長時間労働及び上司からのパワハラについて会社に勤務管理義務及びパワハラ防止義務違反が認められた事案・日本土建事件・津地判平21.2.19労判982.66

(事案の概要)  建設業を営む被告会社の下請会社の後継ぎ息子であった本件労働者は、養成社員として被告会社に入社してから2か月足らずで過酷な本件現場に配属されました。  本件労働者は連日長時間労働をしていましたが、被告会社 […]

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