損害賠償

今日の労働裁判例
Case544 上司らのいじめによる自殺について使用者の安全配慮義務違反が認められた事案・誠昇会北本共済病院事件・さいたま地判平16.9.24労判883.38

(事案の概要)  本件労働者は、被告法人が運営する病院において、被告上司の下で看護師として働いていました。  本件労働者は、3年近く、被告上司らから、①仕事でミスをしたときに乱暴な言葉を使ったり、手を出したりする、②家の […]

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今日の労働裁判例
Case543 技能実習生の在留資格変更手続きができなかったことについて会社と監理団体の説明義務違反が認められた事案・佐山鉄筋工業・海外事業サポート協同組合事件・大阪地判令5.9.28労判1314.80

(事案の概要)  ベトナム国籍の原告労働者は、技能実習生として、被告会社と雇用期間を平成30年7月から令和3年6月とする雇用契約を締結し、被告会社で働いていました。  原告の技能実習第1号ロの在留資格に基づく在留期間は令 […]

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今日の労働裁判例
Case541 税理士会支部の役職者による事務員に対する同意のない性的行為及び支部の事後対応が不法行為に当たるとされた事案・東京税理士会神田支部ほか事件・東京高判令6.2.22労判1314.48

(事案の概要)  原告労働者(女性)は、東京税理士会の被告支部で事務局職員として働いていました。  原告は、被告支部に所属する被告部長(税理士、男性)の誘いで、2人で居酒屋で飲食した後、被告部長の事務所に行きました。被告 […]

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今日の労働裁判例
Case540 総合職にのみ社宅制度を適用し一般職に適用しないことが女性労働者に対する間接差別に該当するとされた事案・AGCグリーンテック事件・東京地判令6.5.13労判1314.5

(事案の概要)  女性である原告労働者は、平成20年7月から被告会社で一般職の正社員として勤務していました。  会社では、転勤がある総合職には社宅制度があり、転勤のない一般職には社宅制度がありませんでした(代わりに住宅手 […]

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今日の労働裁判例
Case539 上司が市の職員同士の交際に不当に介入したことが国賠法上違法とされた事案・豊前市(パワハラ)事件・福岡高判平25.7.30

(事案の概要)  離婚歴があり独身であった原告労働者は、平成20年4月に被告豊前市の同じ課で働く女性Aと交際を開始しました。Aは同年7月に別の課に異動になりました。  同月、原告はB課長に呼び出され、市民から「Aと男性が […]

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今日の労働裁判例
Case537 産業医が保健師との定例ミーティングを中止及び廃止したこと並びに無視や差別的な対応をしたことが違法なパワハラに当たるとされた事案・任天堂ほか事件・京都地判令6.2.27労判1313.5

(事案の概要)  原告労働者2名は、派遣会社A社に雇用され、紹介予定派遣として、被告会社の健康相談室において保健師として働いていました。  原告らは、健康相談室における上司に当たる被告産業医から定例ミーティングの中止及び […]

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今日の労働裁判例
Case536 上司が部下の財布と通帳の中身を点検したことや出社確保のために携帯電話や運転免許証を預かった行為が違法とされた事案・コスモアークコーポレーション事件・大阪地判平25.6.6労判1082.81

(事案の概要)  原告労働者は、平成21年3月から平成23年6月27日まで、被告会社において美容器具の営業を行っていました。  原告は、会社に入社後、金融業者から借金をしていました。それを知った被告上司は、返済の指導のた […]

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今日の労働裁判例
Case534 団交応諾を命じる救済命令が確定していないことを理由とする団交拒否が組合の期待権を侵害し違法であるとされた事案・京都市(救済命令不実施)事件・京都地判令5.12.8労判1311.52

(事案の概要)  原告労働組合ら(組合及びその下部組織)は、被告京都市が運営・委託する児童館等の職員が加入する労働組合として、平成2年から毎年のように京都市と団体交渉をしてきました。  ところが、令和2年、京都市は組合ら […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q37均等法9条4項の妊娠中・出産後1年以内の解雇の無効推定とは

(均等法9条) ①~③ 略 ④ 妊娠中の女性労働者及び出産後一年を経過しない女性労働者に対してなされた解雇は、無効とする。ただし、事業主が当該解雇が前項に規定する事由を理由とする解雇でないことを証明したときは、この限りで […]

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今日の労働裁判例
Case532 転籍出向に伴う退職の意思表示を心裡留保により無効とし解雇理由を示さずにされた解雇について慰謝料請求まで認めた事案・アイウエア事件・東京高判令4.1.26労判1310.131

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社と無期雇用契約を締結し、平成25年6月1日から都内の本社で勤務し、同月13日から中国上海市にある本件塾において語学の講師として赴任しました。  被告会社は、原告が平成25年9月30 […]

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