百選

今日の労働裁判例
Case366 労基法26条の「使用者の責めに帰すべき事由」は民法536条2項より広く、使用者側に起因する経営・管理上の障害も含むとした最高裁判例・ノースウエスト航空事件・最判昭62.7.17労判499.6【百選10版99】

(事案の概要)  航空会社である被告会社は、羽田等における労働組合のストライキにより、スト対象外の大阪・沖縄営業所においても操業が不可能になったとして、これらの営業所の従業員であった原告らに対して休業を命じ、その間の賃金 […]

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Case351 組合員であることを理由とする採用拒否は特別の事情がない限り不利益取扱いの不当労働行為に当たらないとした最高裁判例・JR北海道・JR貨物事件・最判平15.12.22民集57.11.2335【百選10版103】

(事案の概要)  不当労働行為救済命令に対して、原告会社らが提起した取消訴訟です。  国鉄民営化により国鉄事業を原告会社らJR各社(承継法人)が承継するにあたり、JR各社の職員の採用は、日本国有鉄道改革法(改革法)に基づ […]

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Case276 労基法20条所定の解雇予告を欠く解雇通知であっても通知後に所定の予告期間を経過したときに解雇の効力が生じるとした最高裁判例・細谷服装事件・最判昭35.3.11民集14.3.403【百選10版70】

(事案の概要)  被告会社は、原告労働者に対して、労基法20条の予告期間をおかず、予告手当も支払うことなく即時解雇を通知しました。  本件では、労基法20条に違反する解雇の効力が問題となりました。 ① 使用者は、労働者を […]

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Case266 退職勧奨が不法行為に該当する評価基準を示した最高裁判例・下関商業高校事件・最判昭55.7.10労判345.20【百選10版69】

(事案の概要)  原告労働者らは、被告市教育委員会が設置する高校の教員でした。  委員会は、教員の新陳代謝をはかり適正な年齢構成を維持するために、高年齢教員を対象に退職勧奨を実施してきました。  原告Aは昭和40年度から […]

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Case249 会社分割において会社に協議義務違反があった場合には労働者が労働契約承継を争うことができるとした最高裁判例・日本アイ・ビー・エム(会社分割)事件・最判平22.7.12労判1010.5【百選10版67】

(事案の概要)  被告会社は、HDD事業部門を新設分割してC社を設立し、これに伴いHDD事業部門の従業員との間の労働契約もC社に承継させる方針が定められました。  被告会社は、労働契約承継法7条の労働者の理解と協力を得る […]

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Case240 法人格否認の法理により親会社に対して偽装解散した子会社の従業員に対する雇用契約上の責任を認めた事案・第一交通産業ほか(佐野第一交通)事件・大阪高判平19.10.26労判975.50【百選10版66】

(事案の概要)  本件は、解散したA社の従業員である原告労働者らが、A社の親会社である被告会社らに対して、雇用契約上の責任や不法行為責任を追及した事案です。論点は多岐に渡りますが、法人格否認の法理に絞って紹介します。   […]

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Case231 プライベートで元交際相手に傷害を負わせたとして刑事裁判を受けていた労働者に対する起訴休職処分が無効とされた事案・全日本空輸事件・東京地判平11.2.15労判760.46【百選10版64】

(事案の概要)  被告航空会社に機長として雇用される原告労働者は、平成8年4月、プライベートで元交際相手(会社の元客室乗務員)に傷害を負わせたとして逮捕され、罰金10万円の略式命令を受けて釈放されました。原告は、同年5月 […]

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Case229 7年以上前の上司への暴行を理由とする諭旨退職処分を時間の経過により無効とした最高裁判例・ネスレ日本事件・最判平18.10.6労判925.11【百選10版54】

(事案の概要)  原告ら労働者2名は、被告会社と対立的な関係にある労働組合の中心的人物でした。原告らは、平成5年から平成6年にかけて、上司が原告Bの病気欠勤の年休への振替を繰り返し認めなかったことが組合への攻撃であると考 […]

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Case228 私生活上の住居侵入罪を理由とする懲戒解雇を無効とした最高裁判例・横浜ゴム事件・最判昭45.7.28民集24.7.1220【百選10版59】

(事案の概要)  原告労働者は、他人の住居に侵入し、家人に見つかり逃走しましたが逮捕され、住居侵入罪により罰金2500円に処されました。この噂は、被告会社の工場周辺の住民や従業員に広まりました。  会社は、就業規則上の懲 […]

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Case226 会社のヤミカルテル等をマスコミに内部告発したことを理由とする不利益取扱い等を違法とした事案・トナミ運輸事件・富山地判平17.2.23労判891.12【百選10版57】

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社と他社との間で認可運賃枠内での最高運賃収受や荷主異動(顧客争奪)禁止を内容とするヤミカルテルが取り決められていく様子等を知り、これらをマスコミに告発し、報道されました。  原告は、 […]

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