解雇
【解雇事件マニュアル】Q72 「遅滞なく」とは
使用者は、解雇された又は解雇通告された労働者が解雇理由証明書を請求した場合、遅滞なくこれを交付しなければならない(労基法22条1項及び2項)。 「遅滞なく」とは、具体的にいつまでに交付しなければならないのであろうか。 […]
【不当解雇】Case590 上司に対して暴行・脅迫をした労働者に対する普通解雇が無効とされた事案・鹿島建設事件・東京地判令6.10.22労判1328.46【労働弁護士が選ぶ今日の労働裁判例】
事案の概要 原告Xは被告Y社の従業員であり、事務職として複数の支店で勤務した後、課長に就任した人物です。 令和3年8月2日頃、Xは本件工事事務所内において、上司であるC所長に対し、経費精算処理の遅延について強い口調で […]
【解雇事件マニュアル】Q71 解雇理由証明書とは
(労基法22条) 労働者が、退職の場合において、使用期間、業務の種類、その事業における地位、賃金又は退職の事由(退職の事由が解雇の場合にあつては、その理由を含む。)について証明書を請求した場合においては、使用者は、遅滞 […]
【解雇事件マニュアル】Q69契約締結上の過失で認められる損害は
1 逸失利益 ⑴ 採用されれば得られたであろう賃金相当額 労働者が、使用者の契約締結上の過失により、当該使用者に採用されるであろうとの期待権が侵害された場合、当該使用者に採用されていれば得られたであろう賃金相当額を逸失 […]
【不当解雇・解雇撤回】Case588 方便的解雇撤回後の労働者の不就労期間について賃金請求が一部認められ歩合給変更が無効とされた事案・K’sエステート事件・東京高判令6.12.24労判1327.73
事案の概要 本件は、原告Xが、被告Y社に対し、Y社が行った解雇の通知が無効であると主張し、労働契約上の地位確認と未払賃金の支払いを求めた事案です。 Y社はXに対して令和4年5月3日付けでの解雇の通知を行いましたが、X […]
【解雇事件マニュアル】Q68契約締結上の過失を認めた裁判例は
1 コーセーアールイー(第2)事件・福岡高判平23.3.10労判1020号82頁 同判決は、使用者が経営状態や経営環境の悪化を認識しながら新卒者採用を断念せず、新卒者に対して採用内々定を出し採用内定通知書交付の日程調整 […]
【解雇事件マニュアル】Q67契約締結上の過失とは
採用内定や採用内々定が労働契約に当たらない場合、労働者は使用者による一方的な内定取消し又は内々定取消しの責任を問えないのであろうか。 採用内々定や採用内定など労働契約の締結に至る過程で、なお労働契約が成立しておらず契 […]
【不当解雇、契約締結上の過失】Case578 採用過程で予定されていた職場を用意できず就労に至らなかったことについて使用者の損害賠償責任が認められた事案・わいわいランド(解雇)事件・大阪高判平13.3.6労判818.73
(事案の概要) 保育所を経営する被告会社は、Z社から保育ルームの業務委託を受けることを見込んで、原告労働者A及びBに就職の勧誘を行い、原告らに雇入通知書等を交付しました。原告Aはこれを承諾し就労開始日も決定していました […]
【不当解雇、フリーランス、夜職、損害賠償】Case575 ホストの労働者性を肯定し未払賃金や違法な解雇による慰謝料の請求を認めた事案・賃金等請求事件・東京地判平27.7.14判例秘書L07030779
(事案の概要) 原告労働者は、被告が個人で営業する本件クラブでホストとして働いていました。 原告は、本件クラブを含む複数のクラブを統括するAから暴行を受けたのち、被告から解雇されました。 原告の給与からは、「預り金 […]
【不当解雇、フリーランス、夜職】Case572 口座制を採用するホステスについて考慮要素に従って労働者性を認めた事案・クラブ「イシカワ」(入店契約)事件・大阪地判平17.8.26労判903.83
(事案の概要) 原告労働者は、被告と本件入店契約1を締結し、被告が経営する本件クラブでホステスとして稼働していました。原告は、一度退店し、再度被告と本件入店契約2を締結しました。 被告は、原告に対して、本件入店契約2 […]