Case42 業務上の傷病を対象とする休職期間を業務外の傷病で休職中の労働者に適用することはできないとされた事案・丙川商店事件・京都地判令3.8.6労判1252.33

(事案の概要)

 原告ら2名は、それぞれ職場の人間関係のトラブルや退職勧奨の後に適応障害で休職していましたが、その後復職の申し出をしても会社がこれを拒否したため、雇用契約上の地位の確認及び復職申出後の賃金の支払を求めて提訴しました。

 そうしたところ、会社は、「業務上の傷病」による休職期間を6か月とする就業規則の規定を根拠に、原告らは休職期間満了により既に自然退職していると主張しました。また、会社に無断で再就職したことなどを理由に原告らを予備的に解雇しました。

 また、会社は、原告らに対して、休職期間中の社会保険料の立替分の不当利得返還請求の反訴をしました。

(判決の要旨)

 判決は、原告らの休職理由は業務外の傷病であるところ「業務上の傷病」という就業規則を原告らに不利に読み替えて適用することは許されないとし、退職扱いを無効としました。

 また、原告らが会社に無断で再就職したことは就業規則の解雇事由に該当するものの、会社が理由なく就労を拒否する中で再就職したことを理由に原告らを解雇することは著しく不合理であり、社会通念上相当なものとして是認することができないとして予備的解雇を無効としました。

 会社の反訴請求は相殺で処理しました。

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