2023年5月

今日の労働裁判例
Case321 就労時間中に従業員引き抜きの準備行為をしたことを理由とする懲戒処分がいずれも無効とされた事案・不動技研工業事件・長崎地判令4.11.16労判1290.32

(事案の概要)  社外の人間であるAは、被告会社の従業員を引き抜き、被告会社と競業する業務を行う新会社を設立することを計画していました。  原告ら労働者3名は、Aの計画に加担したとして、原告1(課長職)は懲戒解雇、原告2 […]

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今日の労働裁判例
Case320 タクシー乗務員の明示の同意のない賃金からのハイグレード車使用料の控除が無効とされた事案・大陸交通事件・東京地判令3.4.8労判1282.62

(事案の概要)  タクシー運転手である原告労働者らの給料からは、GPS機器搭載車両の使用料(GPS使用料)とハイグレード車の使用料(HG車使用料)が控除されていました。  GPS使用料の控除については労使協定及び原告らの […]

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今日の労働裁判例
Case319 使用者から義務づけられ選択の余地がない営業活動費を賃金から控除する合意は労働者の自由な意思に反し許されないとした事案・住友生命保険(費用負担)事件・京都地判令5.1.26労判1282.19

(事案の概要)  被告会社では、労使協定により、営業職員の賃金から、営業職員が業務に使った携帯端末使用料や物品代等の経費を控除していました。  本件は、会社の営業職員である原告労働者が、会社に対して、経費を賃金から控除す […]

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