2023年8月

今日の労働裁判例
Case382 退職勧奨の後に行われた配置転換に伴う約50%の降格減給が無効とされた事案・日本ドナルドソン青梅工場事件・東京高判平16.4.15労判884.93

(事案の概要)  被告会社は、年功序列制度を改め、能力型賃金体系を採用するため新人事考課制度(職務内容および職務遂行能力に応じて1等級から11等級に区分)を導入し就業規則を変更しました。新就業規則には「社員の異動は、社員 […]

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今日の労働裁判例
Case381 労働者にいかなる場合にも会社の調査に協力する義務はないとして調査に協力しなかったことを理由とする懲戒処分が無効とされた事案・富士重工業事件・最判昭52.12.13労判287.7

(事案の概要)  被告会社は、従業員Bらが就業中に他の従業員に対して原水爆禁止運動のために販売するハンカチの作成を依頼するなど就業規則に違反する行為をしたとして、その調査を行っていました。  その結果、Bが原告労働者に対 […]

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今日の労働裁判例
Case380 会社が労働者の処遇を検討するための2か月の自宅待機を休職扱いし一部有給休暇及び代休として処理したことが違法とされた事案・上州屋事件・東京地判平11.10.29労判774.12

(事案の概要)  店長として勤務していた原告労働者は、従業員からの告発を受け、被告会社から勤務態度や金銭管理について事情聴取を受けました。  事情聴取の翌日、会社は、原告の処遇を検討するため、原告に対して期間を定めず自宅 […]

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Case379 料理長の手待ち時間が労働時間に当たるとされ36協定がないことや実態と乖離していることから職務手当が対価性を欠き固定残業代に当たらないとされた事案・サン・サービス事件・名古屋高判令2.2.27労判1224.42

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社の経営するホテルの飲食店で料理長として働いていました。会社作成の労働条件提案書には勤務時間として「6時30分~22時」「休憩時間は現場内で調整してください」と記載されていましたが、 […]

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Case378 定年後再雇用において更新後の労働条件が合意できなかったことを理由とする雇止めが無効とされ従前と同一の条件で契約が更新されるとした事案・田中酸素(継続雇用)事件・広島高判令2.12.25労判1286.68

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社を定年退職した後、1年間の嘱託社員として会社に再雇用されました。原告の賃金は、暫定的に月19万円、ただし基本給と賞与については今後団体交渉によって取り決めるとされました。  会社の […]

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Case377 対価性の判断基準を示して業務手当が固定残業代に該当するとした最高裁判例・日本ケミカル事件・最判平30.7.19労判1186.5

(事案の概要)  被告会社が経営する薬局で薬剤師として勤務していた原告労働者が残業代請求した事案です。  本件雇用契約書には、賃金について「月額56万2500円(残業手当含む)」「給与明細書表示(月額給与46万1500円 […]

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