2024年5月

解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q8解雇予告期間中の労働関係はどのようになるか

 解雇予告がされても、解雇の効力が生じるのは解雇予告期間満了時であって、解雇予告期間が満了するまでは従前どおりの労働関係が存続している。  したがって、解雇予告期間中も、従前どおり労働者は使用者に対して労働契約に基づいて […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q7解雇予告制度は有期労働契約にも適用されるのか

1 期間途中の解雇  有期労働契約であっても、やむを得ない事由があるときは、使用者は期間途中に労働者を解雇することができる(民法628条)。  期間途中の解雇も、解雇である以上、労基法21条の適用除外に該当しない限り労基 […]

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今日の労働裁判例
Case510 右足関節機能障害を持つ労働者を異動させず家庭訪問業務を継続させたことが安全配慮義務違反に当たるとされた事案・大和高田市事件・奈良地葛城支判令4.7.15労判1305.47

(事案の概要)  原告労働者は、一般職として被告大和高田市に採用され、平成8年度からは市税の徴収業務に従事していました。  原告は、平成9年5月に交通事故に遭い、右足関節捻挫、右大腿部打撲等の傷害を負い、平成10年11月 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q6労基法20条と民法627条の関係は

(民法627条) 当事者が雇用の期間を定めなかったときは、各当事者は、いつでも解約の申入れをすることができる。この場合において、雇用は、解約の申入れの日から2週間を経過することによって終了する。② 期間によって報酬を定め […]

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今日の労働裁判例
Case509 裏方業務及び公演出演について劇団員の労基法上の労働者性が認められた事案・エアースタジオ事件・東京高判令2.9.3労判1236.35

(事案の概要)  原告労働者は、会社が運営する本件劇団に劇団員として入団しました。  本件劇団は、年末には翌年の公演の年間スケジュールを組み、2つの劇場を利用して年間約90本の公演を行っていました。  劇団員は、公演への […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q5解雇予告期間の計算方法は

 予告期間の計算は、労基法上特別の定めがないため民法の一般原則により行う(民法138条)。  すなわち、予告期間の計算に当たっては解雇予告がされた日は算入されず、その翌日から計算される(初日不算入、民法140条)。  ま […]

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今日の労働裁判例
Case508 3か月間具体的な業務を与えなかったことが使用者の裁量権を逸脱するものであるとして精神障害の業務起因性が認められた事案・国・広島中央労基署長(中国新聞システム開発)事件・広島高判平27.10.22労判1131.5

(事案の概要)  労災不支給決定に対する取消訴訟です。  原告労働者は、本件会社においてシステム運用の業務を行っており、マシンルーム(セキュリティ室およびサーバー室)への入室を認められていました。  原告がうつ病により休 […]

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今日の労働裁判例
Case507 医師をすべての臨床担当から外したことが病院の合理的な裁量の範囲を逸脱した違法な差別的処遇に当たるとされた事案・学校法人兵庫医科大学事件・大阪高判平22.12.17労判1024.37

(事案の概要)  原告労働者は、15年以上勤務医としての他院で働き、平成2年から被告法人が設置する本件病院において耳鼻咽喉科の医師として勤務していました。  しかし、法人は、平成6年1月から原告に本件病院の診察を一切担当 […]

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解雇事件マニュアル
【解雇事件マニュアル】Q4労基法20条の解雇予告制度とは

(労基法20条) 使用者は、労働者を解雇しようとする場合においては、少くとも三十日前にその予告をしなければならない。三十日前に予告をしない使用者は、三十日分以上の平均賃金を支払わなければならない。但し、天災事変その他やむ […]

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今日の労働裁判例
Case506 解雇予告義務違反の即時解雇の効力につき選択権説に立って労働者の解雇予告手当の請求権を認めた裁判例・宇田工業事件・大阪地判昭60.12.23労判467.74

(事案の概要)  原告労働者は、昭和57年9月、被告会社から、経営困難に陥り裁判所へ和議申請(民事再生)をしたことを理由に即時解雇され、解雇予告手当も支払われませんでした。  会社は、和議申請の直前の昭和57年5月に退職 […]

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