今日の労働裁判例

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Case527 学生に対する複数のハラスメントを理由とする停職処分が教授会の議を経ていない手続上の重大な瑕疵があるとして無効とされた事案・国立大学法人愛知教育大学事件・名古屋地判令3.1.27労判1307.64

(事案の概要)  本件は、被告法人が設置する大学において教授として勤務する原告労働者が、学生に対するハラスメントを理由にされた停職6週間の懲戒処分(本件処分)の無効確認等を求めた事案です。なお、本件処分を理由とする損害賠 […]

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Case526 二度に渡る賃金減額を伴う職位の引下げとしての降格を無効とし第一降格の直後に行われた第二降格は不法行為にも当たるとされた事案・シーエーシー事件・東京高判令4.1.27労判1307.51

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社と期間の定めのない雇用契約を締結し、平成27年12月当時サービスプロデューサーの地位にありました。原告の月額賃金は、職責給53万200円および役職給7万円でした。役職給の金額につい […]

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【解雇事件マニュアル】Q23期間途中の整理解雇はどのような場合に有効になるか

1 はじめに  労契法17条1項の「やむを得ない事由」が認められるためには、①客観的合理性及び②社会的相当性(労契法16条)に加えて、期間満了を待たずに直ちに雇用を終了させざるを得ない特段の重大な事由が存在することが必要 […]

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Case525 高度の経営上の困難から人員削減が必要であったとはいえないとして整理解雇が無効とされた事案・ジーエル(保全異議)事件・津地決平28.7.25労判1152.26

(事案の概要)  労働契約上の地位と賃金仮払いを認めた仮処分決定に対する保全異議事件です。本件会社は、D社から液晶パネルの生産業務を請け負うE社から、さらに上記業務を請け負っていました。本件労働者ら3名は、約5年から8年 […]

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Case524 主要取引先からの受注量減少等を理由とする期間途中の解雇及び雇止めがいずれも解雇回避努力が不十分で無効とされた事案・資生堂ほか1社事件・横浜地判平26.7.10労判1103.23

(事案の概要)  原告労働者ら7名は平成18年に派遣労働者として使用者と有期雇用契約を締結してA社に派遣され、平成19年以降は被告会社と請負労働契約を締結してA社の鎌倉工場においてA社から受注した業務を行っていました。 […]

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Case523 労働者派遣契約の中途解約を理由とする解雇を無効とし不就労について派遣元に民法536条2項の帰責性が認められるとした事案・ワークプライズ(仮処分)事件・福井地決平21.7.23労判984.88

(事案の概要)  本件労働者ら4名は、使用者である派遣元と有期雇用契約を締結し、派遣先に派遣されていました。  派遣元は、派遣先の経営状態に起因する労働者派遣契約の中途解約を理由に、本件労働者らを期間途中に解雇しました。 […]

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Case522 登録型派遣契約の解雇についても一般の解雇と何ら異なるものではないとして期間途中の整理解雇を無効とした事案・アウトソーシング事件・津地判平22.11.5労判1016.5

(事案の概要)  本件は、平成19年12月3日に派遣元である本件使用者との間で有期の登録型派遣労働契約を締結し、最終の雇用期間は平成21年3月31日までであった本件労働者に対して、新規派遣先を紹介するのが困難であるとして […]

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Case521 派遣先との間の労働者派遣契約が解除されたことを理由とする派遣労働者に対する整理解雇が無効とされた事案・プレミアライン(仮処分)事件・宇都宮地栃木支決平21.4.28労判982.5

(事案の概要)  本件は、派遣元である使用者との間で有期派遣労働契約を締結し、平成20年10月1日に、期間を平成21年3月31日までとして契約を更新していた本件労働者に対して、派遣先との間の労働者派遣契約が解除されたとし […]

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Case520 プログラマーがソースコードの提出と引換えに金銭要求したことを重大な背信行為としつつ期間途中の懲戒解雇を性急に過ぎ無効とした事案・東京地判令元.12.26判タ1493号176頁

(事案の概要)  被告会社に有期雇用のプログラマーとして雇用された原告労働者は、①ソースコードの不提出、②勤務時間中の自動車学校への通学、③ICカードの私的利用分に係るチャージ代金の請求、④私物パソコンの業務利用、⑤批判 […]

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Case519 期間途中の解雇には雇用を終了せざるを得ない特段の事情を要するとして理事会と対立した校長に対する解雇が無効とされた事案・学校法人東奥義塾事件・仙台高秋田支判平24.1.25労判1046.22

(事案の概要)  原告労働者は、被告法人と平成21年4月から4年間の有期労働契約を締結し、被告法人が運営するA高校の塾長(校長に相当)として勤務していました。  しかし、原告は度々理事会や同窓会事業と対立し、理事会の決定 […]

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