労働時間
Case556 2名体制の当直設備員の仮眠時間が労働時間に当たるとされ1か月単位の変形労働時間制が無効とされた事案・大成事件・東京高判令6.4.24労判1318.45
(事案の概要) ビルの設備機器を運転操作し、点検・整備などの保守作業を行う設備員(エンジニアリングスタッフ)である原告労働者ら3名が、被告会社に対して残業代請求した事案です。 原告ら設備員は、2名体制での当直勤務の際 […]
Case555 売上や作業件数に応じて支給される業績給等が出来高払制賃金に当たらないなどとされた事案・サカイ引越センター事件・東京高判令6.5.15労判1318.17
(事案の概要) 引越運送業務に従事していた原告労働者ら3名が、被告会社に対して残業代請求した事案です。 【主な争点】 ①業績給A(売上給)、業績給A(件数給)、業績給B、愛車手当および無事故手当が労基則19条1項の「出 […]
Case550 外務省職員について自己申告の超勤時間に基づいた超勤手当の請求が認められた事案・国(外務省職員・俸給等請求)事件・横浜地判令4.9.7労判1316.61
(事案の概要) 外務省の任期付公務員(外務事務官)であった原告労働者は、超過勤務をするたびに職場のクローズドLAN上にある「超勤調べ」のファイルにアクセスして、終業時間及び超勤時間を記入していました。 しかし、国は、 […]
Case549 労働時間管理に使用していた手書きの紙を破棄したという会社の主張を認めず文書提出を命じた事案・對馬(文書提出命令・抗告)事件・東京高決令5.11.14労判1317.31
(事案の概要) 文書提出命令の事件です。 原告労働者ら2名は、被告会社に対して残業代請求訴訟を提起していました。 原告らは、原告らが出勤時、退勤時、休憩開始時、休憩終了時の都度手書きで時刻を記載した紙(本件文書)を […]
Case542 飲食店の店員についてランチタイムとディナータイムの間も業務が発生し休憩することができなかったとされた事案・月光フーズ事件・東京地判令3.3.4労判1314.99
(事案の概要) 本件は、被告会社が経営するお好み焼き店で社員ないしアルバイトとして勤務していた原告ら労働者2名が、会社に対して残業代や未払賃金の請求をした事案です。 争点は、賃金減額の有効性、住宅手当の除外賃金該当性 […]
Case515 出勤簿ではなく労働者作成のノートによって実労働時間を認定し変形労働時間制を無効とした事案・エイチピーデイコーポレーション事件・那覇地沖縄支判令4.4.21労判1306.69
(事案の概要) 本件は、被告会社が経営する本件ホテルの従業員であった原告労働者が残業代請求をした事案です。 本件ホテルでは、タイムカード等による客観的な労働時間管理はされておらず、出勤簿の作成により労働時間管理がなさ […]
Case513 募集要項の記載から無期雇用契約の成立を認定したうえ有期雇用への変更合意を否定し労働者の「退勤」のツイートを終業時刻と認定した事案・司法書士法人はたの法務事務所事件・東京高判令5.3.23労判1306.52
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人が求人サイトに掲載していた庶務事務の募集要項をみて、これに応募しました。募集要項には、「雇用形態 正社員」「試用期間3か月」と記載されていました。原告は、採用面接において法人から雇 […]
Case490 売上の10%の残業手当が時間外労働等の対価として支払われたものとは認められないとされた事案・久日本流通事件・札幌地判令5.3.31労判1302.5
(事案の概要) 長距離トラックドライバーである原告労働者が、被告会社に対して残業代請求した事案です。 会社の賃金規程では、残業手当は、基本給+諸手当に一定の乗率および労働時間を乗じたものとされていましたが、実際には売 […]
Case475 バス乗務員が始発まで折り返し場所で待機している時間が労働時間に当たるとされた事案・させぼバス事件・福岡高判令5.3.9労判1300.5
(事案の概要) 路線バスの乗務員である原告労働者ら16名が、被告会社に対して残業代請求等をした事案です。主に以下の点が争点となりました。 ・中休勤務をした場合に労働時間の長短にかかわらず、1回の勤務につき一律240円支 […]
Case469 グループホームにおける生活支援員の宿泊時間が全体として労働時間に当たるとされた事案・社会福祉法人A会事件・東京高判令6.7.4
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人が経営する4か所のグループホームにおいて、入居者の生活支援の業務を行っていました。 原告の勤務形態は、午後3時から午後9時まで勤務し、そのまま施設に宿泊し、翌午前6時から午前10 […]