労働時間
Case542 飲食店の店員についてランチタイムとディナータイムの間も業務が発生し休憩することができなかったとされた事案・月光フーズ事件・東京地判令3.3.4労判1314.99
(事案の概要) 本件は、被告会社が経営するお好み焼き店で社員ないしアルバイトとして勤務していた原告ら労働者2名が、会社に対して残業代や未払賃金の請求をした事案です。 争点は、賃金減額の有効性、住宅手当の除外賃金該当性 […]
Case515 出勤簿ではなく労働者作成のノートによって実労働時間を認定し変形労働時間制を無効とした事案・エイチピーデイコーポレーション事件・那覇地沖縄支判令4.4.21労判1306.69
(事案の概要) 本件は、被告会社が経営する本件ホテルの従業員であった原告労働者が残業代請求をした事案です。 本件ホテルでは、タイムカード等による客観的な労働時間管理はされておらず、出勤簿の作成により労働時間管理がなさ […]
Case513 募集要項の記載から無期雇用契約の成立を認定したうえ有期雇用への変更合意を否定し労働者の「退勤」のツイートを終業時刻と認定した事案・司法書士法人はたの法務事務所事件・東京高判令5.3.23労判1306.52
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人が求人サイトに掲載していた庶務事務の募集要項をみて、これに応募しました。募集要項には、「雇用形態 正社員」「試用期間3か月」と記載されていました。原告は、採用面接において法人から雇 […]
Case490 売上の10%の残業手当が時間外労働等の対価として支払われたものとは認められないとされた事案・久日本流通事件・札幌地判令5.3.31労判1302.5
(事案の概要) 長距離トラックドライバーである原告労働者が、被告会社に対して残業代請求した事案です。 会社の賃金規程では、残業手当は、基本給+諸手当に一定の乗率および労働時間を乗じたものとされていましたが、実際には売 […]
Case475 バス乗務員が始発まで折り返し場所で待機している時間が労働時間に当たるとされた事案・させぼバス事件・福岡高判令5.3.9労判1300.5
(事案の概要) 路線バスの乗務員である原告労働者ら16名が、被告会社に対して残業代請求等をした事案です。主に以下の点が争点となりました。 ・中休勤務をした場合に労働時間の長短にかかわらず、1回の勤務につき一律240円支 […]
Case469 グループホームにおける生活支援員の宿泊時間が全体として労働時間に当たるとされた事案・社会福祉法人A会事件・東京高判令6.7.4
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人が経営する4か所のグループホームにおいて、入居者の生活支援の業務を行っていました。 原告の勤務形態は、午後3時から午後9時まで勤務し、そのまま施設に宿泊し、翌午前6時から午前10 […]
Case442 院内連絡用PHSを常に携帯し休憩時間がなかったとして研修医の残業代請求及び労災損害賠償請求が認められた事案・医療法人社団誠馨会事件・千葉地判令5.2.22労判1295.24
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人が開設する病院で後期研修医として勤務し、多い時期には月100時間以上の時間外労働をし(判決の認定ベース)、適応障害を発症し休職しました。 原告の雇用契約では、臨時日・当直及び時間 […]
Case386 派遣旅行添乗員につき派遣先旅行会社の指揮監督が及んでいるとして事業場外みなし制の適用が否定された事案・阪急トラベルサポート(派遣添乗員・第3)事件・東京高判平24.3.7労判1048.26
(事案の概要) 原告労働者らは、被告会社に登録型派遣社員として雇用され、旅行会社A社に派遣されて国内外旅行ツアーの添乗員として業務に従事していました。 原告らの添乗業務は、最終日程表、指示書、行程表に沿って行われ、ツ […]
Case379 料理長の手待ち時間が労働時間に当たるとされ36協定がないことや実態と乖離していることから職務手当が対価性を欠き固定残業代に当たらないとされた事案・サン・サービス事件・名古屋高判令2.2.27労判1224.42
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社の経営するホテルの飲食店で料理長として働いていました。会社作成の労働条件提案書には勤務時間として「6時30分~22時」「休憩時間は現場内で調整してください」と記載されていましたが、 […]
Case374 寮の管理人及び寮母について終業時間後及び休日の待機時間が労働時間に当たるとされた事案・共立メンテナンス事件・大阪地判平8.10.2労判706.45
(事案の概要) 原告労働者らは夫婦で、原告Aは管理人、原告Bは寮母として被告会社の寮で働いていました。 原告Aの終業時間は午後10時とされていましたが、午後11時まで電話交換業務、午後10時から午後11時まで館内巡視 […]