Case9 調整手当が固定残業代に当たらないとされた事案・KAZ事件・大阪地判令2.11.27労判1248.76

(事案の概要)

 飲食店従業員の残業代請求事件です。調整手当及び休日手当が固定残業代に該当するかが争点となりました。

 雇用契約時に、会社から原告に対して賃金の内訳の説明はありませんでした。

 会社は、調整手当について、請求期間の途中から、原告との合意に基づき時間外労働に対する割増賃金の一部を調整手当に上乗せして支給していたことから、調整手当が時間外労働の対価であることの合意があったと主張しました。

(判決の要旨)

 判決は、調整手当について、雇用契約時に内訳の説明がなく、調整手当を固定残業代とする合意があったとは認められないとし、固定残業代に該当しないとしました。

 また、上乗せ分について時間外労働の対価であることの合意があったからといって、上乗せ前の調整手当について時間外労働の対価であることの合意があったことになるわけではないとしました。

 一方、休日手当については、雇用契約時に内訳の説明はなかったものの、給付の実態や名称から、休日労働に対する対価としての支払とみるのが相当であるとし、固定残業代に該当するとしました。

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