【不当解雇、契約締結上の過失、損害賠償】Case577 採用の勧誘をうけたため前職を退職し職を失ったことにつき逸失利益の賠償を認めた事案・かなざわ総本舗事件・東京高判昭61.10.14金融商事判例767.21
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社から幹部社員としての採用の勧誘を受けました。原告は、被告会社へ入社するため、当時取締役・総務部長として勤めていた前職を退職することとし、被告会社はそのことを認識しながらこれを制止し […]
【労災、過労死、脳心臓疾患】Case576 長時間の時間外労働に加え連続勤務及び勤務間インターバルの不足などの負荷要因を認めて脳血管疾患の業務起因性を肯定した事案・国・岡山労基署長(日本電気)事件・福岡高判令5.9.26労判1321.19
(事案の概要) 労災不支給決定に対する取消訴訟です。 本件会社で支店長として働いていた本件労働者は、会社の会議に参加していた際、右被殻出血(本件疾病)を発症し、救急搬送され治療を受けましたが、約2年後に本件疾病により […]
【不当解雇、フリーランス、夜職、損害賠償】Case575 ホストの労働者性を肯定し未払賃金や違法な解雇による慰謝料の請求を認めた事案・賃金等請求事件・東京地判平27.7.14判例秘書L07030779
(事案の概要) 原告労働者は、被告が個人で営業する本件クラブでホストとして働いていました。 原告は、本件クラブを含む複数のクラブを統括するAから暴行を受けたのち、被告から解雇されました。 原告の給与からは、「預り金 […]
【フリーランス、夜職】Case574 ホステスの労働者性を認め罰金、厚生費及び仮受金名目の賃金控除を無効とした事案・第三相互事件・東京地判平22.3.9労判1010.65
(事案の概要) 本件は、本件クラブでホステスとして働いていた本件労働者が、本件クラブを運営する本件会社に対して、本件入店契約が労働契約に当たるとして未払賃金の支払を求めた事案です。 会社の就業規則には、以下の罰金条項 […]
【退職金、懲戒処分】Case573 企業秩序違反事件の調査のための出社要請を拒否したこと等を理由とする退職金減額を無効とした事案・労働政策研究・研修機構事件・東京高判平17.3.23労判893.42
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人の情報資料部資料管理課などで勤務したのち自己都合退職しました。法人は、原告が①就業時間中に業務用パソコンを使用して、業務上必要のない他部署の文書データに少なくとも百五十数回にわたっ […]
【不当解雇、フリーランス、夜職】Case572 口座制を採用するホステスについて考慮要素に従って労働者性を認めた事案・クラブ「イシカワ」(入店契約)事件・大阪地判平17.8.26労判903.83
(事案の概要) 原告労働者は、被告と本件入店契約1を締結し、被告が経営する本件クラブでホステスとして稼働していました。原告は、一度退店し、再度被告と本件入店契約2を締結しました。 被告は、原告に対して、本件入店契約2 […]
【不当解雇、フリーランス、夜職】Case571 業務委託契約のホステスの労働者性を肯定し解雇予告手当の請求を認めた事案・長谷実業事件・東京地判平7.11.7労判689.61
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社と、原告が会社の経営するクラブ店内で遊興飲食業を営み、会社が原告に業務委託料を支払う旨の本件業務委託契約を締結し、ホステスとして働いていました。 会社は、クラブを閉鎖するとして、 […]
【解雇事件マニュアル】Q66採用内々定とは何か
新卒採用の過程において、採用内定日より前に使用者が学生に採用内々定を表明し、採用内定日に正式に書面で採用内定を通知するという慣行がある。学生が、よりよい就職先を求めて、複数の使用者から採用内々定を得ることもある。 こ […]
【残業代】Case570 外国政府機関に対する残業代請求が民事裁判権免除の対象にならないとして認められた事案・イタリア共和国外務・国際協力省事件・大阪地判令5.3.22労判1322.48
(事案の概要) 本件は、被告イタリア共和国外務・国際協力省が日本で開設する本件会館の職員として勤務していた原告労働者(日本人)が、被告に対して残業代請求等をした事案です。 原告は、被告による本採用拒否の効力を争い地位 […]
【解雇事件マニュアル】Q65採用内定とは何か
旧来の新卒採用の過程では、使用者による採用募集、これに対する労働者の応募、使用者による選考を経て、使用者から労働者に対して採用内定通知が交付され、入社日(辞令の交付)に至るのが一般的であった。このように、実際の入社日よ […]