懲戒解雇

今日の労働裁判例
Case268 酒気帯び運転で逮捕された高校教諭の懲戒免職処分は有効としたが退職手当不支給処分のうち3割を支給しないとした部分のみ取り消した事案・宮崎県・県教委事件・仙台高判令4.5.26

(事案の概要)  被告宮城県の公立高校で教員をしていた原告労働者(勤続30年)は、勤務先の歓迎会で飲酒した帰りに自動車を運転し物損事故を起こし、酒気帯び運転で逮捕されました。  県教育委員会は、原告を懲戒免職処分とし、退 […]

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Case229 7年以上前の上司への暴行を理由とする諭旨退職処分を時間の経過により無効とした最高裁判例・ネスレ日本事件・最判平18.10.6労判925.11【百選10版54】

(事案の概要)  原告ら労働者2名は、被告会社と対立的な関係にある労働組合の中心的人物でした。原告らは、平成5年から平成6年にかけて、上司が原告Bの病気欠勤の年休への振替を繰り返し認めなかったことが組合への攻撃であると考 […]

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Case228 私生活上の住居侵入罪を理由とする懲戒解雇を無効とした最高裁判例・横浜ゴム事件・最判昭45.7.28民集24.7.1220【百選10版59】

(事案の概要)  原告労働者は、他人の住居に侵入し、家人に見つかり逃走しましたが逮捕され、住居侵入罪により罰金2500円に処されました。この噂は、被告会社の工場周辺の住民や従業員に広まりました。  会社は、就業規則上の懲 […]

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Case214 約1年半の間に100回にわたり旅費を不正請求したことを理由とする懲戒解雇が、同等の行為をした従業員が停職処分であったことなどから無効とされた事案・ 日本郵便(北海道本社・本訴)事件・札幌高判令3.11.17労判1267.74

(事案の概要)  被告会社で広域インストラクターとして勤務していた原告労働者は、約1年半の間に、100回にわたり①社用車で出張先に赴きながら公共交通機関を利用したものと虚偽の旅費請求書等を提出して約195万円(うち不正受 […]

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Case194 民法627条の2週間の退職予告期間を就業規則により延長することはできず退職に会社の許可を必要とすることもできないとした事案・高野メリヤス事件・東京地判昭51.10.29労判264.35

(事案の概要)  被告会社の就業規則には「退職を希望する場合は遅くとも1か月前、役付者は6か月前以前に退職願を提出し、会社の許可を得なければならない」と定められていました。  役付者(係長)である原告労働者は、3か月前に […]

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Case191 会社が不正経理の疑いのある労働者の退職を認めないとしても退職届の提出から2週間で退職の効力が生じその後の懲戒解雇は無効とした事案・エスエイピー・ジャパン事件・東京地判平14.9.3労判839.32

(事案の概要)  原告労働者2名による不正経理問題が発覚し、その直後に原告Aは即日退職する旨の退職届を、原告Bは即日退職する旨の退職届と有給休暇届を同時に提出し、その後出社しませんでした。会社は、原告らの退職を認めないと […]

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Case190 懲戒当時に使用者が認識していなかった非違行為は特段の事情のない限り当該懲戒の理由にならないとした最高裁判例・山口観光事件・最判平8.9.26労判708.31【百選10版53】

(事案の概要)  原告労働者が被告会社に対して、疲労困憊のため翌日から2日間休みたいと申し入れたところ、会社は出勤拒否を理由に原告を懲戒解雇ないし普通解雇しました。  原告が申し立てた地位保全等仮処分において、会社は、原 […]

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Case188 上司ともみ合いになっただけでは暴行があったとはいえないとして懲戒解雇及び普通解雇が無効とされた事案・シナジー・コンサルティング事件・東京地判令3.2.15労判1264.77

(事案の概要)  本件は、原告労働者が、上司に暴行を加えたことなどを理由に懲戒解雇ないし普通解雇された事案です。  原告と上司は、職場で口論になり、お互い近づきつかみ合うなどし、同僚に制止されました。その際、原告は頚椎捻 […]

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Case181 就業規則に36協定の範囲内で残業を命じる旨定められその内容が合理的な場合には労働者は時間外労働義務を負うとした最高裁判例・日立製作所武蔵工場事件・最判平3.11.28労判594.7【百選10版38】

(事案の概要)  原告労働者の上司は、原告の手抜き作業による異変を発見し、原告に対して残業して原因の究明とやり直しを命じましたが(本件残業命令)、原告はこれを拒否して帰宅しました。  被告会社の就業規則には、36協定によ […]

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Case137 懲戒解雇の場合の退職金不支給条項につき全額不支給及び一部不支給が有効となる場合を制限した事案・小田急電鉄(退職金請求)事件・東京高判平15.12.11労判867.5【百選10版34】

(事案の概要)  原告労働者は、過去に2度、電車内での痴漢行為により罰金刑に処せられ、2度目は被告会社から昇給停止及び降職処分を受け始末書を提出していました。  原告が再び電車内での痴漢行為により執行猶予付きの懲役刑に処 […]

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