損害賠償

今日の労働裁判例
Case232 顧客車両の運行・保守管理を業務とする運転手について自宅近くの車庫と顧客の自宅を顧客車両で移動する時間が労働時間に当たるとして過労死に対する会社の安全配慮義務違反が認められた事案・セーフティ事件・横浜地判令4.4.27労働判例ジャーナル125.1

(事案の概要)  本件労働者は、会社役員車等の運行・保守管理の請負等を業とする被告会社に雇用され、顧客の役員付の運転手として勤務し、月平均約150時間の時間外労働の末、勤務中に心筋梗塞を発症して死亡しました。本件労働者に […]

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Case226 会社のヤミカルテル等をマスコミに内部告発したことを理由とする不利益取扱い等を違法とした事案・トナミ運輸事件・富山地判平17.2.23労判891.12【百選10版57】

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社と他社との間で認可運賃枠内での最高運賃収受や荷主異動(顧客争奪)禁止を内容とするヤミカルテルが取り決められていく様子等を知り、これらをマスコミに告発し、報道されました。  原告は、 […]

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Case221 定年間近の整理解雇を無効とし定年後の賃金3年分の損害賠償を認めた事案・尾崎織マーク事件・京都地判平30.4.13労判1210.66

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社のAセンター所長として勤務していました。  会社は、債務超過の状態にあり、希望退職者の募集、本社ビルの売却、人員削減等を行ったものの、厳しい財務状況が継続していたことから、Aセンタ […]

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Case206 代表者に消極意見や反対意見を述べたこと等を理由に部長職から一般職へ降格し給与を8万5000円減額した処分等が違法無効とされ慰謝料も認められた事案・ ビジネスパートナーほか事件・東京地判令4.3.22労判1269.47

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社の子会社に取締役として出向し部長職に就いていましたが、営業部全体の統括を打診されて難しいと答えたり、被告代表者に反対意見を述べたところ、被告代表者から辞職を強く促され、自宅待機を命 […]

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Case204 業務委託のライターに対する会社代表者のセクハラ・パワハラについて会社の安全配慮義務違反が認められた事案・アムールほか事件・東京地判令4.5.25労判1269.15

(事案の概要)  原告は、エステサロンを運営する被告会社と業務委託契約を締結し、ウェブサイトの運営等の業務を行っていました。  被告代表者は、原告に対して、被告会社のエステを体験した上で体験談や感想を執筆する業務を依頼し […]

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Case196 躁うつ病を捏造して退職したことを理由とする会社の労働者に対する損害賠償請求本訴が棄却され逆に不当訴訟を理由とする労働者の会社に対する反訴が認められた事案・プロシード元従業員事件・横浜地判平29.3.30労判1159.5

(事案の概要)  原告会社が、退職した被告労働者に対して損害賠償請求した事案です。  被告労働者は、上司と面談して退職することを確認し合った(退職日は争いあり)後、会社を欠勤するようになり、不安抑うつ状態と診断されました […]

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Case193 自宅を事務所とするよう命じられたことを理由とする有期雇用契約の即時解約は会社の故意過失によるものであるとして残期間の賃金相当額の賠償を認めた事案・マガジンプランニング事件・京都地判平23.7.4労旬1752.83

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社の大阪支店で働いていましたが、会社は、原告以外の大阪支店の従業員が退職するのに伴い、大阪支社を廃止することにしました。  原告は、本社所属の大阪事務所の駐在員として、会社と新たに1 […]

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Case191 会社が不正経理の疑いのある労働者の退職を認めないとしても退職届の提出から2週間で退職の効力が生じその後の懲戒解雇は無効とした事案・エスエイピー・ジャパン事件・東京地判平14.9.3労判839.32

(事案の概要)  原告労働者2名による不正経理問題が発覚し、その直後に原告Aは即日退職する旨の退職届を、原告Bは即日退職する旨の退職届と有給休暇届を同時に提出し、その後出社しませんでした。会社は、原告らの退職を認めないと […]

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Case189 元請会社の現場で起きた落下事故について下請会社の労働者に対する元請会社の安全配慮義務違反が認められた事案・大石塗装・鹿島建設事件・最判昭55.12.18労判359.58【百選10版50】

(事案の概要)  本件労働者は、被告A社に雇用され、元請会社である被告B社の現場で働いていましたが、地上31メートルの足場で塗装工事に従事している際、地上に落下し死亡しました。本件労働者が命綱を付けておらず、養生網に隙間 […]

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Case177 精神疾患を告げた上退職の意思表示をした労働者に対し後任が採用され引継ぎが終わるまで退職しない旨を誓約せさたことが安全配慮義務に違反するとされた事案・広告代理店A社元従業員事件・福岡高判平28.10.14労判1155.37

(事案の概要)  原告会社が被告労働者を訴えたのに対して、被告労働者が反訴した事件です。  被告労働者は、入社前からうつ病を患い心療内科を受診していました。  被告労働者は、会社代表者に対して退職の意思表示をするとともに […]

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