配置転換

今日の労働裁判例
Case225 配転命令が人事権の濫用に当たるか否かの判断基準を示した最高裁判例・東亜ペイント事件・最判昭61.7.14労判477.6【百選10版62】

(事案の概要)  被告会社は、全国13か所に営業所があり、会社と労働組合との労働協約には「業務の都合により組合員に転勤、配置転換を命ずることができる」、就業規則には「業務上の都合により社員に異動を命ずることがある。この場 […]

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Case193 自宅を事務所とするよう命じられたことを理由とする有期雇用契約の即時解約は会社の故意過失によるものであるとして残期間の賃金相当額の賠償を認めた事案・マガジンプランニング事件・京都地判平23.7.4労旬1752.83

(事案の概要)  原告労働者は、被告会社の大阪支店で働いていましたが、会社は、原告以外の大阪支店の従業員が退職するのに伴い、大阪支社を廃止することにしました。  原告は、本社所属の大阪事務所の駐在員として、会社と新たに1 […]

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Case156 違法な配転命令が労働者の同意によって有効となるためには、その瑕疵を拭い去るほどの自由意思に基づく同意であることを要するとした事案・KSAインターナショナル事件・京都地判平30.2.28労判1177.19

(事案の概要)  原告労働者は、定年後再雇用の嘱託社員として経営管理本部A監査室長を務めていましたが、経営管理本部部長付参事に異動する旨の配転命令1がされ、さらに関西営業本部B事業部参事に異動する旨の配転命令2が行われま […]

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Case139 課長経験者の受付業務への配転が、労働者の人格権を侵害し労働者を退職に追いやる意図でなされたものであり人事裁量を逸脱した不法行為に当たるとした事案・バンク・オブ・アメリカ・イリノイ事件・東京地判平7.12.4労判685.17

(事案の概要)  被告銀行は、赤字基調にあったことから、新経営方針を徹底させるため、方針に積極的に協力する者を昇格させ、積極的でない原告労働者を含む多数の管理職を降格する人事を行いました。  これに伴い、勤続33年でコマ […]

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Case136 配転と賃金は別個の問題であり、使用者には低額な賃金が相当な職種へ配転した場合でも賃金は従前のままとすべき契約上の義務があるとした事案・ デイエフアイ西友(ウェルセーブ)事件・東京地決平9.1.24労判719.87

(事案の概要)  労働者が減額された賃金仮払いを求めた仮処分の事案です。  本件労働者は、本件会社社長のスペシャル・アシスタントとして年額給与約784万円で雇用されていました。本件労働者は、会社と合意のうえ商品部に異動し […]

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Case122 給与等級の降格及び減給を伴う、営業職から事務職への配転命令全体を無効とした事案・日本ガイダント仙台営業所事件・仙台地決平14.11.14労判842.56

(事案の概要)  本件労働者は、営業係長(給与等級PⅢ・賃金月額約61万円)の地位にありましたが、売上実績がPⅢ職員15名中最下位だったこと等から、会社から執拗な退職勧奨を受けました。  会社は、労働者が退職に応じないた […]

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Case50 組合員らの言動を理由とした出勤停止処分及び転勤命令が無効とされた事案・長崎自動車事件・福岡高判令2.11.19労判1238.5

(事案の概要)  バス運転者であり同一の営業所に配属されていた原告らは、会社から各労働組合に対する担当車両の配分に関する、原告らと異なる労働組合に加入する従業員に対する「バスを取った。」等の言動を理由に出勤停止の懲戒処分 […]

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Case39 准教授から事務職員への職種変更命令を無効とした事案・学校法人日通学園(大学准教授)事件・東京高判令3.2.24

(事案の概要)  大学准教授として勤務していた原告は、自律神経機能不全症の診断で休職した後、復職可能の診断書を提出して大学に復職を求めましたが、3回にわたり休職の延長を命じられたのち、事務職員として復職させる旨の職種変更 […]

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Case24 退職に追い込む目的の配置転換が無効とされた事案・医療法人社団弘恵会(配転)事件・札幌地判令3.7.16労判1250.40

(事案の概要)  介護施設を経営する被告は、デイケア部門の休止に伴い、同部門の介護職員であった原告を新設のH課に配置転換(第1配転命令)しました。被告は、新たに賃借したアパートの一室をH課の事務所とし、3台のカメラを設置 […]

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Case21 黙示の職種限定合意を認め配置命令を無効とした事案・学校法人国際医療福祉大学(仮処分)事件・宇都宮地決令2.12.10労判1240.23

(事案の概要)  本件労働者は、病院の薬剤部責任者と大学の薬学部教授を兼任する者として本件法人に雇用されていましたが、本件法人は、本件労働者のハラスメント行為を理由として本件労働者の薬学部教授の地位を解任し、病院の薬剤師 […]

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