休職
【解雇事件マニュアル】Q27退職扱いにも労基法19条1項が適用されるか
就業規則上の休職期間満了の効果として、休職期間満了が解雇事由とされていることもあれば、休職期間満了をもって自然退職したものと扱うなどとされていることもある。後者の退職扱いにも労基法19条1項による制限が適用されるのかが […]
Case467 賃金規程に降給を予定した規定がないとして勤務不良を理由とした一方的な賃金減額を無効とし休業損害等の損害賠償請求も認めた事案・システムディほか事件・東京高判平30.12.19
(事案の概要) 被告会社で勤務する原告労働者の賃金は、月37万6500円(基準給23万、能力給3万2000円、裁量労働手当5万7500円、技能手当2万7000円、住宅手当3万)でした。 会社は、原告の賃金を、月22万 […]
Case430 休職理由である適応障害とは異なるコミュニケーション能力等の問題を理由とした自然退職扱いを無効とした事案・シャープNECディスプレイソリューションズほか事件・横浜地判令3.12.23労判1289.62
(事案の概要) 原告労働者は、職場で度々涙を流すようになり、適応障害と診断され、被告会社から平成28年3月から平成29年7月まで休職を命じられました。 原告の主治医は、原告がASD(自閉症スペクトラム)だと考えました […]
Case380 会社が労働者の処遇を検討するための2か月の自宅待機を休職扱いし一部有給休暇及び代休として処理したことが違法とされた事案・上州屋事件・東京地判平11.10.29労判774.12
(事案の概要) 店長として勤務していた原告労働者は、従業員からの告発を受け、被告会社から勤務態度や金銭管理について事情聴取を受けました。 事情聴取の翌日、会社は、原告の処遇を検討するため、原告に対して期間を定めず自宅 […]
Case231 プライベートで元交際相手に傷害を負わせたとして刑事裁判を受けていた労働者に対する起訴休職処分が無効とされた事案・全日本空輸事件・東京地判平11.2.15労判760.46【百選10版64】
(事案の概要) 被告航空会社に機長として雇用される原告労働者は、平成8年4月、プライベートで元交際相手(会社の元客室乗務員)に傷害を負わせたとして逮捕され、罰金10万円の略式命令を受けて釈放されました。原告は、同年5月 […]
Case173 労働者が精神疾患を申告しなかったことを理由とする過失相殺を否定した最高裁判例・東芝(うつ病・解雇)事件・最判平26.3.24労判1094.22
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社において初めてプロジェクトのリーダーを任されてから長時間労働を余儀なくされていました。 原告は、労働時間が一定の時間を超えた従業員につき実施される時間外超過者健康診断を受診し、頭 […]
Case150 職種限定の労働者につき復職後直ちに従前の業務に復帰できない場合でも比較的短期間で復帰可能な場合には債務の本旨に従った労務の提供がないとはいえないとした事案・全日本空輸(退職強要)事件・大阪高判平13.3.14労判809.61
(事案の概要) 職種限定契約により客室乗務員として勤務していた原告労働者は、通勤中の交通事故により約4年間休職しました。原告は、復職後に客室乗務員としての復帰者訓練を受けましたが3回とも不合格とされました。被告会社は、 […]
Case147 休職事案において労働者側が配置可能性のある業務で就労可能であることを立証すれば休職事由の消滅について事実上の推定が働くとした裁判例・第一興商(本訴)事件・東京地判平24.12.25労判1068.5
(事案の概要) 原告労働者は、パソコン画面等が全て白色になり見えなくなる視覚障害を生じ、1年間の休職を命じられ、1年後に休職期間満了により退職扱いとされました。 本件は、原告が退職扱いの無効を主張して雇用契約上の地位 […]
Case146 使用者が誤った休職期間を通知したことや傷病を理由とする解雇に先立ち主治医の意見を聞かなかった不備があることから解雇が無効とされた事案・J学園(うつ病・解雇)事件・東京地判平22.3.24労判1008.35
(事案の概要) 被告法人で教員として勤務していた原告労働者は、うつ病を発症して平成18年9月から休職しました。休職中、法人は原告に対して休職期間は1年以内であると通知しましたが、法人の就業規則には「業務外の傷病により欠 […]
Case145 自殺未遂を起こした労働者を専門家の助言を得ずに職場復帰させた結果自殺に至ったとして会社の安全配慮義務違反を認めた事案・市川エフエム放送事件・東京高判平28.4.27労判1158.147
(事案の概要) 本件労働者は、職場の人間関係の悩み等からうつ状態となり欠勤し自殺未遂を起こしました。本件労働者と面談した医師は、被告会社の代表者に対して、本件労働者に臨床心理士の診察を受けさせることを強く勧め、臨床心理 […]