懲戒処分

今日の労働裁判例
Case380 会社が労働者の処遇を検討するための2か月の自宅待機を休職扱いし一部有給休暇及び代休として処理したことが違法とされた事案・上州屋事件・東京地判平11.10.29労判774.12

(事案の概要)  店長として勤務していた原告労働者は、従業員からの告発を受け、被告会社から勤務態度や金銭管理について事情聴取を受けました。  事情聴取の翌日、会社は、原告の処遇を検討するため、原告に対して期間を定めず自宅 […]

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Case356 在日朝鮮人に対する本籍や氏名等の虚偽申告を理由とする内定取消し及び懲戒解雇が国籍による差別に当たるとして違法無効とされた事案・日立製作所事件・横浜地判昭49.6.19労判206.46

(事案の概要)  在日朝鮮人である原告労働者は、被告会社の雇用期間2か月の臨時工に応募し内定を得ましたが、提出した履歴書に通称名を記載し本籍等を偽り、面接官にも履歴書記載の氏名や本籍が真実であると回答しました。  原告が […]

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Case352 教授会による教授に対する演習科目停止措置を無効とし特定の演習科目の指導を担当する地位の保全を認めた事案・学校法人A学園事件・大阪高決平13.4.26判タ1092.170

(事案の概要) 本件労働者は、本件法人が設置する本件大学で教授として勤務していました。 本件労働者は、学生に対するセクハラを理由に法人から訓戒処分を受けるとともに、教授会に「教務上の措置」として全演習科目について担当を停 […]

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Case350 パチンコ店のホールスタッフが入社に当たり風俗店での勤務歴を申告しなかったことを理由とする懲戒解雇が無効とされた事案・岐阜地判平25.2.14ジュリスト1464.124

(事案の概要)  原告労働者(女性)は、被告会社と有期雇用契約を締結してパチンコ店のホールスタッフのアルバイトとして勤務していました。  原告は、過去に風俗店で勤務していたことを履歴書に書いていませんでした。会社は、後に […]

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Case349 大学教授が教授会へ出席すること及び講義を担当することは権利であるとして教授会への出席に対する妨害排除請求が認められた事案・学校法人栴檀学園事件・仙台地判平11.12.22判時1727.158

(事案の概要)  原告労働者ら3名は、被告法人が設置する本件大学で教授ないし助教授として勤務していましたが、法人から、「教授会の構成員として不適格であるので当分の間教授会への出席を停止する」として本件出席停止処分を、「教 […]

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Case331 新聞の取材に法人を批判するコメントをしたことやビラを配布したことが正当な組合活動の範囲内であるとして懲戒事由にならないとされた事案・学校法人橘学苑事件・横浜地判令4.12.22

(事案の概要)  被告法人が運営する学校で常勤講師をしていた原告らは、原告らを含む教員ら並びに卒業生及び在校生の保護者らが法人に対して提起していた別件訴訟について、新聞記者からの取材に応じました。これにより、「教員いじめ […]

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Case330 解雇通知を誤って労働者の隣家に投函したことに対する慰謝料が認められ、組合員名簿等の提示を求め団体交渉を拒否したことが不当労働行為に当たるとされた事案・学校法人コリア国際学園事件・大阪地判令4.12.26

(事案の概要) 1 原告A  被告法人が運営する学校で教員をしていた原告Aは、法人からの退職勧奨を拒否したところ、自宅待機命令ののちに解雇されました。解雇理由は、⑴複数回の遅刻や、⑵教員会議での指示に反して他の教員の退職 […]

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Case325 開発センター廃止を理由とするセンター長に対する配転命令を無効とし配転命令拒否を理由とする賃金支払停止、減給処分及び解雇も無効とした事案・メガカリオン事件・東京地判令4.7.5

(事案の概要)  原告労働者は、iPS細胞由来の血小板製剤の開発を目的とする被告会社が運営する本件センターのセンター長として業務を行っていました。  会社は、平成30年1月、原告に対して、本件センターの廃止を理由に退職勧 […]

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Case321 就労時間中に従業員引き抜きの準備行為をしたことを理由とする懲戒処分がいずれも無効とされた事案・不動技研工業事件・長崎地判令4.11.16労判1290.32

(事案の概要)  社外の人間であるAは、被告会社の従業員を引き抜き、被告会社と競業する業務を行う新会社を設立することを計画していました。  原告ら労働者3名は、Aの計画に加担したとして、原告1(課長職)は懲戒解雇、原告2 […]

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Case315 銀行の元営業本部パーソナル・バンク長に対する懲戒解雇が無効とされた事案・スルガ銀行事件・東京地判令4.6.23労経速2503.3

(事案の概要)  原告労働者は、銀行である被告会社において執行役員や営業本部パーソナル・バンク長を歴任していましたが、会社から、以下の理由により懲戒解雇されました。 ①パーソナル・バンク長という強い立場から審査部門に強い […]

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