Case407 日本国籍の客室乗務員について雇入れ事業所地法であるオランダ民法を適用して無期転換を認めた事案・ケイ・エル・エム・ローヤルダツチエアーラインズ(雇止め)事件・東京地判令5.3.27労判1287.17
(事案の概要) 原告ら労働者(いずれも日本国籍)は、オランダの航空会社である被告会社と有期雇用契約を締結し客室乗務員として勤務していましたが、雇止めされました。 本件は、原告らが会社に対して、オランダ民法の規定により […]
Case406 関連会社での勤務経験を踏まえて採用された更新回数1回の労働者について更新の合理的期待を認め雇止めを無効とした事案・エヌ・ティ・ティ・コムチェオ事件・大阪地判平23.9.29労判1038.27
(事案の概要) 原告労働者は、平成13年4月から被告会社の関連会社で有期雇用契約を更新してきました。原告は、会社が関連会社の従業員に対して行った契約社員の募集に応募し、平成21年4月から会社と期間6か月の有期雇用を締結 […]
Case405 無期雇用契約締結後に任期制が導入された大学教員の雇止めが無効とされ20%の給与減額及び降格処分も無効とされた事案・ノースアジア大学(本訴)事件・秋田地判平24.10.12労判1066.48
(事案の概要) 原告労働者は、平成15年4月に被告法人と期間の定めのない雇用契約を締結して大学教員として勤務していました。平成19年4月、法人が任期制規程を導入して任期制を導入したことから、原告は同意により任期付教員と […]
Case404 19年間契約更新してきた語学教諭の雇止めが無効とされ従前の担当コマ数を前提とした賃金請求が認められた事案・公益財団法人東京横浜独逸学園事件・東京高判平30.8.21
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人と有期雇用契約を締結し、法人が設置する在外ドイツ学校にて19年間語学教諭として働いていました(1年契約10回、3年契約3回)。 しかし、法人から、原告が作成した試験問題および評価 […]
Case403 15年7か月に渡り契約更新し電話番号案内業務に従事してきたパートタイマーの整理解雇的な雇止めが労契法19条1号により無効とされた事案・エヌ・ティ・ティ・ソルコ事件・横浜地判平27.10.15労判1126.5
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社と有期雇用契約を締結し、15年7か月にわたり、1年または3か月の契約を約17回更新し、パート社員として電話番号案内業務に従事してきました。 原告は、上司から成績不良を理由に雇止め […]
Case402 22年以上契約更新してきたアルバイトの契約は無期雇用契約とほぼ同視できるとして労契法19条1号により雇止めを無効とした事案・ジャパンレンタカー事件・名古屋高判平29.5.18労判1160.5
(事案の概要) 原告労働者は、アルバイトとして平成4年に被告会社と有期雇用契約を締結し、平成20年頃までは6か月に1回契約更新し、平成20年以降は2か月に1回契約更新し、22年以上更新を繰り返していました。 平成26 […]
Case401 造船不況に伴う整理解雇について人選基準毎に合理性を判断し17名中14名の解雇を無効とした事案・住友重機玉島製造所事件・岡山地判昭54.7.31労判326.44
(事案の概要) 整理解雇に対する仮処分の事案です。 本件会社は、構造不況といわれる造船不況に伴い、全社的に人員削減に取り組んでいました。会社は、退職勧奨、新規採用の募集、配置転換等の措置によっては人員削減の目標に達し […]
Case400 初めて整理解雇の4要件(要素)を明示して繊維不況を理由とした裁断縫製工の整理解雇を無効とした事案・大村野上事件・長崎地大村支判昭50.12.24労判242.14
(事案の概要) 地位保全仮処分の事件です。 本件会社は、昭和49年半ばから始まった繊維不況に伴う受注減を理由として、パジャマの裁断縫製工である本件労働者を含む29名を整理解雇しました。 (判決の要旨) 判決は、整理 […]
Case399 労働者のセクハラの訴えに対して会社が職場環境配慮を怠ったため退職を余儀なくされたとして不就労期間の賃金や逸失利益の請求が認められた事案・P社ほか(セクハラ)事件・大阪地判令2.2.21労判1233.66
(事案の概要) 1 原告A 被告会社で秘書業務などをしていた原告労働者A(女性)は、被告役員(男性)に同行してローマ出張に赴いた際、ホテルに向かうタクシーの中で、役員から「どうや、愛人になるか」「君が首を縦に振れば、全 […]
Case398 解雇か謝罪して賃上げ交渉を白紙にするかの選択を迫られた労働者が「もういいですよ。」などと述べたことをもって退職の合意があったとはいえないとした事案・新日本建設運輸事件・東京高判令2.1.30労判1239.77
(事案の概要) 原告労働者らは、被告会社と賃上げ等の交渉をしていました。 交渉の場において、被告代表者は、原告らに対して、解雇通知書を示しながら、解雇通知書を取るのか、それとも過去の問題行動等を謝罪するとともに、交渉 […]