今日の労働裁判例
Case287 組合ウェブサイトへの記事の掲載が正当な組合活動であるとして、会社による削除請求が却下された事案・JMITU愛知支部ほか(オハラ樹脂工業・仮処分)事件・名古屋地決令4.11.10労判1277.37

(事案の概要)  本件は、会社が、組合のウェブサイトに掲載された各記事が会社の名誉・信用を毀損するとして、記事の削除を求めた仮処分の事案です。 (決定の要旨)  決定は、組合らの掲載した各記事が会社の名誉を毀損するもので […]

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Case286 パワハラ・セクハラによるうつ病発症後の配置転換等についても国の安全配慮義務違反が認められた事案・国・高松刑務所事件・高松高判令4.8.30

(事案の概要)  新人刑務官として勤務していた原告労働者(女性)は、先輩職員Aに小部屋に呼び出され「私仕事せん奴大嫌いやけん。お前は刑務官の服着たお人形さんや。今は新人やけん許されとるけど、ちゃんとやらんかったら見捨てら […]

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Case285 労働契約が解除され在留資格が取り消されるおそれがある中で行われた賃金減額への同意が自由な意思に基づかず無効であるとされた事案・カワサキテクノリサーチ事件・大阪地判令4.7.22

(事案の概要)  外国人である原告労働者は、勤務成績及び勤務態度に問題があるとして、被告会社より正社員からアルバイトへの変更を打診されました。原告は、在留資格の関係上アルバイトになることはできないとしてこれを断りました。 […]

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Case284 従業員が雨に濡れた屋外階段で滑って転倒したことについて会社の安全配慮義務違反が認められた事案・第一興商事件・東京高判令4.6.29

(事案の概要)  被告会社が運営する本件店舗では、調理担当従業員が屋外にある本件階段を使って食材の運搬等をしていました。その際に使用されていた本件サンダルは、裏面が摩耗して滑りやすくなっており、複数の従業員が階段で足を滑 […]

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Case283 和解協議における労働者の提案内容を契機としてされた解雇が無効とされた事案・伊藤忠商事事件・東京地判令4.3.16

(事案の概要)  原告労働者は、原告のハラスメント行為があったなどとして被告会社から反省文の提出を求められたことをきっかけに、代理人弁護士をつけて会社と紛争状態にありました。  原告は、会社に対して、上司によるパワハラや […]

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Case282 業務の拒否や社長に対する言動が解雇理由に当たるものの解雇は無効とされた事案・Sparkle事件・東京地判令4.3.30

(事案の概要)  被告会社から業務命令違反等を理由に解雇された原告労働者が、会社に対して雇用契約上の地位の確認等を求めた事案です。  会社は、原告に対して、書類の返還や電磁的記録の消去、弁護士費用605万円等の損害賠償を […]

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Case281 常駐のシステムエンジニアについて管理監督者性、事業場外みなし制の適用及び手当の固定残業代該当性が否定された事案・イノベークス事件・東京地判令4.3.23

(事案の概要)  原告労働者は、現場リーダーの仕事をしてもらうとして被告会社に中途採用されたシステムエンジニアでした。  原告は、複数の客先において常駐のシステムエンジニアとして勤務し、プロジェクトリーダーを務めることも […]

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Case280 男性上司が女性の部下をガールズバーに同行させ淫らな行為をするよう煽ったり卑わいな発言をしたこと等が不法行為に当たるとされた事案・ライフマティックス事件・大阪地判令4.2.18

(事案の概要)  本件は、原告労働者(女性)が、被告上司(男性)から多数のセクハラ・パワハラを受けたなどと主張して、被告上司及び被告会社に対して慰謝料の支払い等を求めた事案です。  このうち、被告上司が、原告をガールズバ […]

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Case279 語学教室の校長の管理監督者性が否定された事案・ビーチャイニーズ事件・東京地判令4.3.30

(事案の概要)  被告会社の経営する語学教室の校長をしていた原告労働者が、会社に残業代等を請求した事案です。  原告が管理監督者に当たるかが争点となりました。  原告のパワハラの主張は否定されています。 (判決の要旨) […]

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Case278 早出残業が常態化していた看護師についてナースステーションのパソコンのログイン時刻による残業代請求が認められた事案・埼玉県立病院機構事件・さいたま地判令4.7.29

(事案の概要)  被告法人が設置する病院において看護師をしていた原告労働者は、始業時刻から業務を行ったのでは、申し送りの時刻までにやることとされている業務を終えることができないため、始業時刻より前に業務に着手し、ナースス […]

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