今日の労働裁判例

今日の労働裁判例
Case89 就業規則作成・変更の合理性の判断基準を示した最高裁判例・第四銀行事件・最判平9.2.28労判710.12【百選10版22】

(事案の概要)  被告会社では、定年の55歳以降も、定年後在職制度により同様の労働条件で58歳までの在職を認めていました。  会社は、定年を60歳に延長するにあたり、労働組合と締結した労働協約を踏まえて、55歳以降の賃金 […]

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Case88 周知性を就業規則の効力要件とした最高裁判例・フジ興産事件・最判平15.10.10労判861.5【百選10版21】

(事案の概要)  被告会社では、労働者代表の意見を得たうえで、懲戒事由を定めた就業規則を作成し、労基署長に届け出ていましたが、原告の職場には備え付けられていませんでした。  原告労働者は、得意先とトラブルを発生させたり、 […]

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Case87 就業規則の不利益変更に関する最高裁判例・秋北バス事件・最判昭43.12.25民集22.13.3459【百選10版20】

(事案の概要)  原告労働者の入社当時、被告会社には定年の定めはなく、途中で施行された就業規則による定年の定め(一般職種につき50歳)も、主任以上の職にある原告には適用されていませんでした。  ところが、会社は、主任以上 […]

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Case86 妊娠労働者の軽易業務への転換に伴う降格措置を無効とした最高裁判例・広島中央保健生協(C生協病院)事件・最判平26.10.23労判1100.5【百選10版18】

(事案の概要)  被告生協が運営する病院や訪問介護施設で、副主任としてリハビリ業務の取りまとめ等に従事していた原告労働者(女性)は、妊娠したため、労基法65条3項(妊娠中の軽易な業務への転換)に基づき、当時従事していた訪 […]

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Case85 米国人上司のパワハラにつき国の損害賠償責任が認められた事案・国(在日米軍厚木航空施設・パワハラ)事件・東京地判令3.11.22労判1258.5

(事案の概要)  原告労働者は、国に雇用され米軍厚木航空施設内の軍人および家族支援センター(FFSC)で勤務していました。  原告は、米国人上司から「あなたはうそつきだ。」「あなたの全てが気に入らない。」「あなたをクビに […]

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Case84 使用者の職場環境配慮義務違反を認めた事案・福岡セクシュアル・ハラスメント事件・福岡地判平4.4.16労判607.6【百選10版17】

(事案の概要)  被告会社の編集長である被告上司は、部下である原告労働者(女性)について、社内外の関係者に対して、原告の異性関係が派手である、男性同僚と職場関係以上の関係にあるなどと原告の評判を落とすような発言をしたり、 […]

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Case83 改正均等法施行前の男女差別を違法とした事案・兼松(男女差別)事件・東京高判平20.1.31労判959.85【百選10版16】

(事案の概要)  原告ら女性労働者は、昭和32年から57年の間に被告会社に採用されましたが、当時会社では女性を準社員と位置付けて、男性とは異なる募集・選考方法をとり、賃金体系も男性より低く設定されていました。  会社は、 […]

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Case82 労務管理目的で労働者の診療情報を共有したことがプライバシー侵害に当たるとした事案・社会医療法人天神会事件・福岡高判平27.1.29労判1112.5【百選10版15】

(事案の概要)  被告法人で看護師をしていた原告労働者は、被告法人が運営する本件病院の紹介により受診した大学病院でHIV陽性と診断されました。大学病院から原告の診断情報(本件情報)を得た本件病院の医師は、本件情報を副院長 […]

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Case81 長時間労働とパワハラによる自殺につき加害者である上司、会社及び代表取締役の責任が認められた事案・サン・チャレンジほか事件・東京地判平26.11.4労判1109.34【百選10版14】

(事案の概要)  労働者のAさんは、ステーキ店の店長として、恒常的に1日12時間30分以上の長時間労働をしており、休日は数カ月に1度しかないこともありました。  被告エリアマネージャーは、Aさんが仕事上のミスをすると「馬 […]

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Case80 会社による監視・孤立化政策が労働者の人格的利益を侵害し不法行為に当たるとした最高裁判例・関西電力事件・最判平7.9.5労判680.28【百選10版13】

(事案の概要)  原告ら労働者は、いずれも労働組合の組合員で、共産党員ないしその同調者でした。被告会社は、「特殊対策」の名称のもと、原告ら左派グループを「不健全分子」として監視、退社後の尾行、警察署への情報提供の依頼、原 […]

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