損害賠償
【不当解雇、内定取消し】Case367 違法な内定取消しがなければ試用期間3か月は雇用されていたはずとして給与3か月分の逸失利益が損害として認められた事案・World LSK事件・東京地判平24.7.30労経速2154.24
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社の中途採用の面接を受け、給与月額50万円、試用期間3か月という条件で内定を得たため、前職場に退職届を提出しました。 ところが、原告は、就労開始予定日の翌日になって、突然被告の副社 […]
【不当解雇、内定取消し、損害賠償】Case363 内定予定日の数日前にされた採用内々定の取消しが期待権侵害の不法行為に当たるとして慰謝料請求が認められた事案・コーセーアールイー(第2)事件・福岡高判平23.3.10労判1020.82
(事案の概要) 原告は、被告会社の新卒採用に応募し、採用内々定の通知を受け、入社承諾書を提出しました。原告は、採用内々定の通知を受けていた他社に断りの連絡を入れました。 ところが、会社は、内定通知書の交付予定日の数日 […]
【不当解雇、契約締結上の過失】Case361 前職を上回る待遇で被告会社に採用されるものと認識して最終面接前に前職場に退職届を提出した労働者の期待が法的保護に値するとされた事案・フォビジャパン事件・東京地判令3.6.29労経速2466.21
(事案の概要) 原告労働者は、被告会社の関連会社であるA社で働いており、給与は月額34万円でした。A社から被告へは複数の従業員が転職していました。 原告は、被告の代表取締役であるY1に対して被告に転職したい旨を告げた […]
【損害賠償】Case360 警察学校入学者に対して無断でHIV検査を行い陽性であったことを理由に辞職勧奨した行為がプライバシー侵害の違法行為であるとされた事案・東京都(警察学校・警察病院HIV検査)事件・東京地判平15.5.28労判852.11
(事案の概要) 原告労働者は、警視庁警察官採用試験に合格し、警察学校に入学手続きをして警察官に任用されました。その後、原告らは身体検査の一環として血液を採取されましたが、これがHIV検査であることは説明されませんでした […]
【不当解雇、内定取消し】Case359 内定者に入社前研修を命じる根拠はなく入社前研修への不参加を理由とする内定取消しは違法であるとした事案・宣伝会議事件・東京地判平17.1.28労判890.5
(事案の概要) 原告は、大学院で博士号取得のための研究をしながら被告会社の新卒採用に応募し採用内定を得ました。会社は、原告に対して入社前研修への参加や課題を求めましたが、原告は研究に専念するため入社前研修に一部参加しま […]
【不当解雇、内定取消し】Case356 在日朝鮮人に対する本籍や氏名等の虚偽申告を理由とする内定取消し及び懲戒解雇が国籍による差別に当たるとして違法無効とされた事案・日立製作所事件・横浜地判昭49.6.19労判206.46
(事案の概要) 在日朝鮮人である原告労働者は、被告会社の雇用期間2か月の臨時工に応募し内定を得ましたが、提出した履歴書に通称名を記載し本籍等を偽り、面接官にも履歴書記載の氏名や本籍が真実であると回答しました。 原告が […]
【損害賠償】Case353 採用応募者の同意を得ずにB型肝炎ウイルス検査をしたことがプライバシー侵害の不法行為に当たるとした事案・B金融公庫(B型肝炎ウイルス感染検査)事件・東京地判平15.6.20労判854.5
(事案の概要) 原告は、被告金融公庫の新卒採用試験の4次面接までパスし、被告の指示で健康診断を受けました。その結果、肝臓の数値が高いとして、被告の指示で血液検査が行われましたが、それがB型肝炎ウイルスの検査であることは […]
【就労請求、損害賠償】Case349 大学教授が教授会へ出席すること及び講義を担当することは権利であるとして教授会への出席に対する妨害排除請求が認められた事案・学校法人栴檀学園事件・仙台地判平11.12.22判時1727.158
(事案の概要) 原告労働者ら3名は、被告法人が設置する本件大学で教授ないし助教授として勤務していましたが、法人から、「教授会の構成員として不適格であるので当分の間教授会への出席を停止する」として本件出席停止処分を、「教 […]
【配置転換、損害賠償】Case347 視覚障害等を理由に教員に授業を担当させず学科事務のみを担当させることとする配転命令を無効とした事案・学校法人原田学園事件・広島高岡山支判平30.3.29労判1185.27
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人が運営する本件短大で専任准教授として生物学などの複数の授業を担当していました。 法人は、原告の視覚障害等を理由に、新たに採用した教員に原告が行っていた授業を担当させ、原告には授業 […]
【配置転換、損害賠償】Case346 大学教授の他の学部への配転命令権を否定しA学部教授として勤務する地位の確認を認めた事案・学校法人追手門学院(追手門学院大学)事件・大阪地判平27.11.18労判1134.33
(事案の概要) 原告労働者は、被告法人の設置する本件大学でA学部教授として勤務していました。 原告は、立候補のない学長選挙を経て、本件大学の学長を命じられました。本件大学では、教授から学長に就任した者は、出身学部の教 […]