休職

今日の労働裁判例
Case143 リハビリ勤務中は無給とする合意があったとしても労基法上の労働に当たる以上最低賃金を支払う必要があるとされた事案・NHK(名古屋放送局)事件・名古屋高判平30.6.26労判1189.51

(事案の概要)  NHKに勤務していた原告労働者は、精神疾患により休職したのち、休職期間満了により解職されました。  原告は、休職期間中にテスト出局(リハビリ勤務)を行いましたが、途中でテスト出局中止とされていました。N […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case141 休職期間を延長し試し出勤中の労働者の勤務状況から少なくとも相当の期間内に通常の業務を遂行できる程度に回復すると見込まれる状況にあったとした事案・綜企画設計事件・東京地判平28.9.28労判1189.84

(事案の概要)  被告会社において建築設計技師として勤務していた原告労働者は、うつ病により休職し、平成24年3月8日をもって休職期間満了の予定でしたが、会社は原告に対して、復職可能かの審査を行う期間として3か月のリハビリ […]

続きを読む
解雇・退職勧奨
休職期間満了と復職

1 はじめに  労働者が怪我や病気で一時的に働けなくなってしまうことがあります。多くの会社では、就業規則で私傷病休職の制度が定められており、労働者が働けなくなった場合には、会社の休職命令により一定期間の休職に入ることにな […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case138 職種を特定されて雇用されたが就業規則上職種変更が予定されていた労働者の復職可否の判断にあたり従前の業務の他に配置可能な部署ないし担当可能な業務の検討をすべきであるとした事案・カントラ事件・大阪高判平14.6.19労判839.47

(事案の概要)  原告労働者は、運転者として職種を特定され、被告会社において大型貨物自動車運転手として勤務していました。もっとも、被告の就業規則では業務の都合により職種の変更もあるとされていました。 原告は、慢性腎不全の […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case135 自律神経失調症により復職当初は従前通り勤務できないとしても、負担軽減措置や配置転換も可能であったとして休職期間満了による退職扱いを無効とし慰謝料も認めた事案・キヤノンソフト情報システム事件・大阪地判平20.1.25労判960.49

(事案の概要)  原告労働者は、職種限定なく被告会社に雇用されコンピュータプログラマーとして勤務していましたが、クッシング症候群及び自律神経失調症により2年間の休職に入りました。  原告は、休職期間満了前に復職可能の診断 […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case132 脳内出血で歩行困難等の後遺症が生じた車両技術者につき工具室での就業が可能であったとして休職期間満了による退職扱いを無効とした事案・東海旅客鉄道(退職)事件・大阪地判平11.10.4労判771.25

(事案の概要)  被告会社と職種限定のない雇用契約を締結し、車両技術業務等に従事していた原告労働者は脳内出血で倒れ病気休職しました。3年の休職期間満了前に、原告は会社に対して復職の意思表示をしましたが、会社は、原告に歩行 […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case130 高次脳機能障害により精神的能力が4,5歳の程度となった労働者が提出した退職届が意思無能力により無効とされた事案・農林漁業金融公庫事件・東京地判平18.2.6労判911.5

(事案の概要) 原告労働者は、自宅で心肺停止し、低酸素脳症により、高次脳機能障害の後遺症が残り、精神的能力が4歳ないしは5歳の程度に固定されていました。 原告は、この状態で退職届に署名し、被告法人に提出しました。 本件は […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case129 再度の休職が可能であったにもかかわらず主治医の意見を聞かずにされた躁うつ病の再発を理由とする解雇が無効とされた事案・K社事件・東京地判平17.2.18労判892.80

(事案の概要)  原告労働者は、平成12年1月頃から約2年7か月間、躁うつ病の症状により欠勤が多くなり、平成14年9月から休職しました。原告は、平成15年4月から復職しましたが、同年5月までは欠勤が目立ち、平成16年1月 […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case128 休職期間を延長せず一旦退職とし再雇用を保障する旨の上司の説明に基づく労働者の退職の意思表示が錯誤により無効とされた事案・石長事件・京都地判平28.2.12労判1151.77

(事案の概要)  原告労働者は、平成25年4月、通勤中の交通事故により全治約6か月の負傷をして休業しました。同月、被告会社の職員は原告に対して電話で「6か月の休職期間があるので、それまでに治ったら復職できる。」と説明し、 […]

続きを読む
今日の労働裁判例
Case127 精神疾患が疑われる労働者の欠勤に対して医師の診断や休職の検討なく行われた諭旨退職処分が無効とされた事案・日本ヒューレット・パッカード事件・最判平24.4.27労判1055.5

(事案の概要)  原告労働者は、長期にわたって職場で嫌がらせを受けていると被告会社に訴えましたが、会社が調査したところ原告の訴えは被害妄想等何らかの精神的不調に基づくものでした。  原告は、会社の調査で納得のいく結果を得 […]

続きを読む