損害賠償
【残業代、役員の責任】Case57 元代表取締役につき未払残業代約1000万円相当の損害賠償責任を認めた事案・エイシントラスト元代表取締役事件・宇都宮地判令2.6.5労判1253.138
(事案の概要) 原告は、会社を退職後、会社を被告として残業代請求訴訟を提起し、被告の欠席判決により、会社に約1000万円の支払を命じる判決が確定しました。 しかし、判決確定後も会社が残業代を支払わないため、原告が会社 […]
【労災、過労死、過労自殺、精神障害、損害賠償】Case56 過労自殺につき会社と社長の不法行為責任が認められた事案・日和住設ほか事件・札幌地判令3.6.25労判1253.93
※本件は控訴審において遺族らと会社らとの間で和解が成立したことにより終結しているようです。 (事案の概要) 過労自殺に関する会社及び社長に対する損害賠償事案です。 被災者は、約5か月間被告会社で暖房設備工事の業務に従 […]
【配転、懲戒処分】Case50 組合員らの言動を理由とした出勤停止処分及び転勤命令が無効とされた事案・長崎自動車事件・福岡高判令2.11.19労判1238.5
(事案の概要) バス運転者であり同一の営業所に配属されていた原告らは、会社から各労働組合に対する担当車両の配分に関する、原告らと異なる労働組合に加入する従業員に対する「バスを取った。」等の言動を理由に出勤停止の懲戒処分 […]
【マタハラ、降格、賃金減額】Case49 育休明けの役割グレードの引下げ及び役割報酬の減額を無効とした事案・コナミデジタルエンタテインメント事件・東京高判平23.12.27労判1042.15
(事案の概要) 原告は、育児休業後に復職したところ、担当職務の変更、これに伴う役割グレードの引き下げ、これに伴う報酬グレードの引下げによる役割報酬の減額(550万円→500万円)を受け、成果報酬をゼロと査定されたことに […]
【不当解雇、懲戒処分】Case43 学生に対する発言等を理由とする懲戒解雇及び懲戒降格処分が無効とされた事案・学校法人國士館ほか事件・東京地判令2.10.15労判1252.56
(事案の概要) 原告A 大学教授である原告Aは、卒論研修に参加した学生28名に対して、急逝したK教授について「学長に殺されたと思っています。」などと発言したことなどを理由に被告法人から懲戒解雇(予備的に普通解雇の主張。 […]
【労災、フリーランス】Case41 石綿被害につき一人親方の保護を認めた最高裁判例・建設アスベスト訴訟(神奈川)事件・最判令3.5.17労判1252.5
(事案の概要) 石綿(アスベスト)含有建材から生ずる石綿粉じんにばく露したことにより石綿関連疾患(中皮腫等)を発症した建設作業従事者やその遺族が、国に対して、石綿粉じんにばく露することを防止するために労働安全衛生法(安 […]
【男女差別】Case36 女性社員に総合職転換の機会を与えないことが均等法違反とされた事案・巴機械サービス事件・東京高判令4.3.9労判1275.92
(事案の概要) 女性社員である原告らが、会社に対し、自らが一般職とされ、総合職である男性社員との間に賃金格差が生じていることについて、会社の給与規定等が労基法4条(男女差別)に違反し、また、採用時に女性であることのみを […]
【労災、過労死、脳心臓疾患、損害賠償】Case34 料理長の過労死につき会社と代表取締役の責任が認められた事案・株式会社まつりほか事件・東京高判令4.3.10判時2543.75
(事案の概要) 会社の経営するレストランで料理長として勤務していた労働者が、自宅で不整脈を発症し、翌日死亡しました。 労働者の死亡について、遺族らの再審査請求を経て、労基署長による労災支給決定がなされました。なお、遺 […]
【パワハラ、損害賠償】Case31 部下がメモをとることを制限したこと等がパワハラと認められた事案・長崎県ほか(非常勤職員)事件・長崎地判令3.8.25労判1251.5
(事案の概要) 長崎県の非常勤職員として任用された原告(女性)が、配属先の直属の上司(男性)から度重なるセクハラ及びパワハラを受け、適応障害を発症して労務提供が不能になったと主張して、長崎県及び上司に対して損害賠償(予 […]
【労災】Case30 工場内での落下事故につき会社の安全配慮義務違反を認めた事案・山崎工業事件・静岡地沼津支判令2.2.25労判1244.94
(事案の概要) 原告は、会社の鋳造工場において製品(高さ1m65cm)の上でエアブロー作業をしていたところ、後方から走行してきたクレーンのフック(高さ3m)が原告の左肩背部に当たり製品から落下する事故で、左足第4指骨折 […]