Case170 業務手当は固定残業代ではなく労働者は2時間の所定休憩時間のうち1時間しか休憩できていなかったとされた事案・ライフデザインほか事件・東京地判令2.11.6労判1263.84

(事案の概要)

 原告労働者が被告会社に対して残業代請求した事案です。

 原告に対しては、基本給16万円のほかに業務手当14万円が支払われており、この業務手当が固定残業代に該当するかが争点となりました。

 また、所定休憩時間は2時間とされていましたが、原告は1時間しか休憩をとることができなかったと主張しました。

 なお、原告は割増賃金を支払わなかったことについて被告代表者に対して損害賠償請求もしましたが否定されました。

(判決の要旨)

1 固定残業代

 判決は、原告在籍当時には就業規則や賃金規程は存在せず、労働条件通知書や採用内定通知書には単に固定給30万円と記載されており採用時にも説明がなかったこと、被告代表者も業務手当を割増賃金として支払っていたかは分からない旨供述したこと、原告退職後に作成された就業規則等でも業務手当が何の対価であるか明らかにされなかったことから、業務手当が割増賃金として支払われたとは到底認められないとしました。

2 休憩時間

 判決は、原告が相当程度の残業に従事しており業務が相当過密化していたこと、被告代表者も休憩については細かく時間管理していなかったと供述していることから、原告が2時間の所定休憩時間を確保できていたとはにわかに考え難いとして、原告は1時間のみ休憩時間を取得していたと認定しました。

※確定

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